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[ワシントン 1日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は、ドルは依然として若干過大評価されており、
中国人民元は大幅に過小評価されているとの見解を示した。週末に韓国で開かれた
20カ国・地域(G20)財務次官・中央銀行副総裁会合に向けて作成した文書が1日公表された。
「人民元の実質実効為替レートはドルと共に下落してきた。
中期的な観点から大幅に過小評価されている」と指摘した。
このところのユーロ下落については「ファンダメンタルバリュー」に向かっているとし、
円は2008年終盤の大幅な下落を経て中期的なファンダメンタルズに
おおむね沿っているとの見方を示した。
世界経済が予想より速く景気後退(リセッション)脱出に向っていることを背景に
新興国に資本が急激に流入し、オーストラリア・南アフリカ・ブラジル・インドネシアなど
資源国通貨や変動相場制を採用している新興国の為替レートに圧力がかかっていると分析した。
「一部の新興国で為替(レート)の上昇が抑制されている。
これは適切な場合もあるが、金融政策の正常化を遅らせ、
世界的な不均衡是正を複雑化する」との見方を示した。
ドルについては、金融の状況が改善し市場の懸念が緩和するにつれて下落してきたものの、
依然として「幾分過大評価されている」と指摘した。ただ、中期的な均衡に近づいたとしている。
IMFは世界経済の成長率見通しを2010年は3.9%、11年は4.3%にそれぞれ据え置いた。
見通しに関する主要なリスクとしてギリシャなどの財政状況をめぐる懸念や、
こうした問題が他の欧州連合(EU)加盟国に波及する可能性を挙げた。
ソース ロイター通信 2010年 03月 2日 08:35
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