10/02/16 14:20:15
【大紀元日本2月16日】中国人社会では、赤は邪を追い払い幸運を招く色として重宝されており、日頃から
よく目にするのですが、旧正月が近付くにつれて、赤い提灯、縁起のいい文字の書かれた赤い張り紙、赤い
爆竹の飾り……と、やたらと赤が目立つようになります。
そんな中、先日台北のショッピングモールで不思議な光景を目にしました。まず、1階の玄関を入ったところに
下着専門店があり、通路に面して、真っ赤な下着姿の男女一対のマネキンが飾ってありました。その後、2階の
下着専門店の集まったコーナーの脇を通ったところ、どの店にも赤い下着がずらりと並んでいたのです。
中国人社会では古くから、「本命年」(自分の干支の年)は縁起がよくないと言われており、年男・年女は
厄除けのために赤い下着や赤い腰ひもを身に着ける風習がありますが、台湾では、それに加えて、年男・年女
に限らず、お祝い事やここ一番というときにも、赤い下着を着ける人が多いそうです。
お正月は正に、一年で一番おめでたい日であり、新しい年を迎えるに当たり厄を払いたいということから、
大晦日からお正月にかけて、赤い下着に替える人が増えるということですので、デパートに、赤い下着が
人目を憚らずにずらりと並べられるのも納得です。
ただ、それにはもう一つ大きな理由があります。台湾では老若男女を問わず、大晦日の夜から3~4日続けて
マージャンをする習慣があり、赤い下着で幸運を呼び込もうという思いもあるようです。調子よく勝っている
人に、「あなた、今日は赤い下着?」なんて会話も。正に「勝負」下着です。
これだけ台湾で広く見られる風潮なのでさぞかし伝統的な風習かと思いきや、どうも、日本の下着メーカー、
ワコールがその火付け役だそうです。10数年前に、中国人にとって赤は縁起のいい色だということに目を
付けたワコールが、結婚式用に「縁起の良い赤い下着」を売り出したところ、インパクトが大きかったのが
きっかけとなり、その後、同じくおめでたいお正月にも赤い下着というのが台湾の一大ブームになったと
いうことです。
(台湾・大江)
大紀元日本 2010/02/16
URLリンク(www.epochtimes.jp)
写真:台北のショッピングモールにあるワコール(2010.2.11、大江/大紀元)
URLリンク(www.epochtimes.jp)