10/02/15 22:55:42
韓日文化が一つになりつつある。今、日本では老若男女、誰でも韓国料理をおいしく食べて、
楽々と隣国に旅行する時代だ。私の常連飲食店にも焼酎と韓国料理を前に置いて談笑する人々
で常にいっぱいだ。難しい韓日間の政治や歴史の話は話題にはならない。ただ韓国料理を楽しも
うとする人々が集まっただけだ。何年か前、韓流が始まったばかりだった頃とは全く違った雰囲気
だ。韓国に対する日本のこのような雰囲気の頂上に親韓派で知られる鳩山内閣が位置している。
鳩山首相の夫人、幸（ミユキ）女史も韓流ファンで有名だ。昨年、東京で開かれた「韓日交流祭り」
開幕式で韓国語で挨拶をして話題になった。新聞インタビューでも「韓国ドラマが若さを維持する
秘訣」「キムチは毎日食べる」と言及した。彼女のこのような態度に「政治的な意図が隠れている
のではないだろうか」と訝しがる見解もあるという。今年、韓日併合100周年を意識した首相夫人
の親しみを見せるパフォーマンスではないかという韓国の疑問だ。
幸女史の韓国文化愛には政治的な意図はないだろう。彼女は若い頃、歌劇団員として舞台で歌
って踊る芸能人だった。政治とは何の関係ない生活を送ってきたのだ。世界から注目される彼女
の奇妙な発言もファーストレディとしての傲慢さや計算的な姿は感じられない。彼女はただ韓国芸
能人と食べ物が好きなのだ。
今まで日本の指導者がこのように韓国文化に親近感を持ったことはなかった。しかし、相変わらず
韓国人の頭の中から「政治的意図があるのではないだろうか」という憂慮は離れないようだ。韓国
人は「我が国」の他には警戒心が強く、何でも政治や歴史と関連づけて考える傾向がある。普段
は何もないように「大丈夫（ケンチャナヨ）」を連発するが、政治や歴史と関連すれば表情が一変す
る。だから日本の韓流にも「なぜ突然、韓流が起きたのだろうか？」「なぜ‘冬のソナタ’が人気を
呼んだのか？」と心配して尋ねる。日本人は、政治は政治、文化は文化と受け入れる。従って、突
然吹き始めた韓流に対しても何の考えもなく、一つの文化現象として多くの人々が楽しむだけだ。
両国の考え方の差には歴史と地理的条件も関連している。韓国は外部の敵からいつも「わが国」
「私たちの文化」を守らなければならなかった。「‘メード・イン・ジャパン’は良いが、日本は嫌いだ」
という言葉を私は韓国でしばしば聞いた。素直に日本を受け入れられない韓国人の葛藤が感じら
れた。島国日本は外部の文物をすぐに受け入れて自らの情緒に合うように変化させる。日本を西
洋的近代国家に変えた明治維新は200年間の鎖国主義の後、「外」を受け入れてこそ自らを守れ
ることから出発した。その後、日本政府は欧米先進国の制度と技術を導入して「日本的資本主義」
を創り出した。国民も「文明開化」という時代の流れにより西洋の文化と風習を模倣したり日本文
化と融合させて積極的に受け入れた。
1946年に始まったペロン政権はアルゼンチンで日本移民の社会的地位を高めた。そこには日本
に親近感を持ったエバ・ペロン(別称エビータ)の存在があったという。彼女は夫の政治活動を助け
て「女性が政治に関与しすぎる」という批判も受けたが民衆から絶対的支持を得ていた。エバ・ペ
ロンと幸女史には派手なイメージと他文化に対する理解など似た点が多い。日本のファースト・レ
ディの韓国愛が鳩山政権の外交と日本人の心を親韓的に傾くようできないだろうか。
今、日本人たちは韓国と韓国文化に対して関心が高い。これは韓日関係を変える重要な機会でも
ある。何かを「好む」心は国境と身分の境界を越える。こういう感情は頭ではなく気持ちで感じるた
めだ。誰でも相手方の「好み」をそのまま純粋に受け入れれば接近する。韓日関係も同じだろう。
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ヨコヤマ・ユカ（東北大学博士課程研究生）
ソース：韓国毎日新聞(韓国語) [横山の韓日の話]韓国が好きな日本人
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