10/01/28 05:27:15
- 遺棄化学兵器処理で日中 処理プラント建設見送りへ -
旧日本軍が中国に遺棄したとされる遺棄化学兵器の処理事業をめぐり、日中両政府が中国東北部
の吉林(きつりん)省・ハルバ嶺(れい)で計画していた処理プラントの建設見送りで合意したことが27日
分かった。複数の政府筋が明らかにした。代わりに組み立て式の廃棄施設を設置し、来年以降の処理
開始を目指す。これにより当初中国側の要求で2兆円とも言われた事業は、数千億円規模に大幅圧縮
される見通しだ。
内閣府遺棄化学兵器処理担当室などによると、旧関東軍の司令部があったとされるハルバ嶺は遺棄
化学兵器の約9割にあたる砲弾など30万-40万発が埋められている。
日中両国は当初、砲弾が埋められている穴全体を施設で覆い、機械で発掘する発掘回収施設
(940億円)と、砲弾を無害化処理するプラント(1千億円以上)などを建設する案を検討した。しかし、昨年
1月まで約1年をかけて実施したハルバ嶺での試掘で、腐食により砲弾同士が癒着するなど機械堀りに
適さないことが判明。大量処理能力を持つプラントの建設は不要との判断に至った。
処理事業の遅れを懸念する中国側も早期の事業開始が可能な廃棄施設の設置で最終的に同意した
という。
政府は来年度予算案にハルバ嶺での砲弾処理に使う「試験廃棄施設」を含む総額184億円を計上した。
日中両政府は今後、化学兵器禁止条約で定める平成24年4月の処理期限を再延長して、処理事業を
本格化させる。
また、中国各地に散在する遺棄化学兵器の小規模発掘処理事業では、日本製の「移動式処理設備」
を使って、年内に南京での砲弾の無害化処理を開始する。日本政府が砲弾処理に着手するのは初めて
となる。
ソース : 産経 2010.1.28 02:13
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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