10/01/19 23:51:28
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金恵静(キム・ヘジョン, 64)慶煕(キョンヒ)大学客員教授兼ヘジョン博物館長は国内最高の古地
図専門家だ。特に東海(日本海)と関連した分野で際だっている。「東海地図」収集という孤独な人
生の結果だ。彼女は地図の中に「東海」と記された地図があれば片っ端から集めた。東海を含む
3000点余りの古地図の他に陶磁器・古書籍など全5万点余りに達する文化財を集めた。この中で
古地図四点は宝物(日本の重要文化財に相当)に指定された。
キム教授はこれら全てを慶煕大に寄贈したし、慶煕大は水原キャンパス内に博物館を作った。ヘ
ジョン博物館で、国内初、世界最大規模の地図専門博物館だ。300点余りの古地図および関連資
料を所蔵する英国の大英博物館、140点余りを所蔵する米国南カリフォルニア大(USC)をはるか
に越える規模だ。単純に「地図収集」を越えて「歴史正しく知らせること」に身も心も捧げてきたキ
ム教授でなければ不可能だった。
キム教授の分身とも言えるヘジョン博物館はこれまで集めた遺物を通じて地図の中に「東海探し」
に全力を注いでいる場所だ。咸鏡南道・咸鏡北道・京畿道・江原道の地図など4点は2008年、宝
物と指定された。それ程価値が高い遺物も少なくない。遺物の大部分はキム教授が直接求めたも
のだ。彼女は貴重な地図や飼料があると聞けばどこにでも駆けつけた。
昨年10月には東京千代田区にある古文書博物館を訪れた。こちらには日本で国宝と指定された
天文図(天体地図)が14世紀朝鮮の天文図を模倣したという内容が記された古書があったためだ。
彼女は公開が難しいという現地職員らに3日間ご飯とお酒を買って説得したあげく、古書に会うこ
とができた。そして古書の写真を何枚撮るために40万円(韓価500万ウォン)がかかった。彼女は
「お金惜しいと考えたことは一度もない。このようにして知らなかった、誤った歴史を明らかにすれ
ばそれで満足だ」と話した。
キム教授が「東海表記」地図を捜し出して勝ち取った成果は少なくない。「現在、発掘された世界
古地図で東海と表記された地図は27%程度だ。初めて地図を集め始めた時には10%にもならなか
った。東海という単語を一般名詞化して自然に地図に表記される日も遠くないだろう」と語った。
そうなれば独島(ドクト、日本名:竹島)問題も解決されると強調した。「私は‘独島は私たちの土地’
という言葉が嫌いだ。独島は夫であり妻でもある。夫婦はどこに行っても私の夫だ、私の妻だと主
張しはしない。」として「‘日本海’の代わりに‘東海’と表記されれば万事が解決される。東海が私
たちのものならば、独島も当然私たちのものになるからだ」と説明した。
キム教授は日本の東京で生まれ、東京の公立女子大文学部を卒業した。だが胸の中ではひたす
ら地図ばかり考えていた。「東洋史学家であった父の意志を尊重して地図を集め、歴史を正しく知
らせるべきだとの使命感のためだった」として1975年、地図収集を始めた。地図を勉強すると、歴
史的価値を持った文化財まで一緒に目に入った。ちゃんとした見識を育てるために夜を明かして
勉強もした。そして10年後に帰国、本格的に地図を集めた。
普通なら孫の可愛いしぐさを見ている年だが、彼女は結婚も忘れて地図に埋もれて生きる。彼女
は「まだすべき仕事がとても多い。子供専用地図博物館も作らなければならないしヘジョン博物館
も独立した建物に移さなければならない」として「空間が狭くて放置された文化財が腐っている。あ
らゆる事を一人でみなやり遂げるのは手にあまる。大学はもちろん政府の大々的な支援が必要
だ」と話した。
龍仁=チョン・ウンソプ記者
ソース:日刊スポーツ(韓国語) キム・ヘジョン、ヘジョン博物館長「一生地図の中で東海検索、独島は私の夫」
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