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【経済】国際通貨戦争、勝者は人民元 日本はスタートラインで動かず呆然としている(産経・田村秀男)[01/18] - 暇つぶし2ch1:はるさめ前線φ ★
10/01/18 06:51:27
【経済が告げる】編集委員・田村秀男 国際通貨戦争、勝者は人民元

 世界金融危機は実は、新「マネー・ウオーズ(貨幣戦争)」の始まりを告げる号砲だった。
基軸通貨の座を死守する米国が真っ先に飛び出したが、中国がぴったりと後ろに張り付き、
最後に勝者としてゴールインする。日本はスタートラインで動かず呆然(ぼうぜん)としている。
そんな構図が浮かび上がる。

 貨幣戦争とは、他国の富を収奪し、自国の富の増殖に結びつける国家間の争いである。
中国では紀元前221年、秦の始皇帝が円形の「半両銭」で戦国時代の覇者になった。
約20年後、漢の高祖は半両銭を鋳つぶして小さくて軽い貨幣「英銭」を大量発行する
インフレ政策をとって経済を立て直した。中国ではその後、唐の時代に紙幣(「交鈔(こうしょう)」)が
発明され、宋の時代に定着していく。チンギスハンのモンゴル帝国は交鈔により版図を広げ、
フビライのユーラシア帝国「元」への道筋をつくった。元こそは不換紙幣による最初の世界帝国である。

 19世紀の大英帝国は植民地南アフリカの金資源を独占し、金を軸にロンドン金融市場を
世界の金融市場の中心に据えた。銀本位制の植民地インドは英国に対し貿易黒字を稼ぎ
帳簿上は対英債権国だった。英国は対印債務を金建てとし、金の対銀相場を切り下げて
インドの富を収奪した。

 銀本位制の近代中国は「大恐慌」当初、打撃は軽くて済んだが、米ルーズベルト政権の
銀価格引き上げ策のあおりで貨幣制度が崩壊した。蒋介石政権は英米の支援を仰いで
「法幣」を発行し、日本軍の発行する通貨である軍票などの円紙幣の流通を阻んだ。
だが、法幣も毛沢東の解放区が発行する銀行券「辺区券」に敗れた。
辺区券は統一通貨人民幣(人民元)に更新された。

 中国共産党は通貨戦の遺伝子を先人たちから引き継いだのだろう。国際的に信用度の低い
共産主義国家の紙切れに価値を付与するよう腐心してきた。朝鮮戦争により米国との関係が
断絶しても、裏帳簿をつくって人民元とドルの交換レートを固定した。米中国交正常化後は
一貫して人民元をドルに連動させ、外国企業の投資を呼び込み、輸出を増やして、ドルをため、
世界最大の米国債保有国になった。

 党中央は2008年9月の「リーマン・ショック」を奇貨ととらえた。米国がドル札を平時の2倍も
一挙に刷り出すと、党は大号令を発した。人民元供給の担い手である国有商業銀行は
前年比で一挙に3倍、人民元融資を増やせ、と。財政支出と相まって内需は喚起され、
8%台の成長を確保した。

 人民元の洪水でも、周辺国が放出口になる。ロシアやベトナムと、対中警戒心の強い国までもが
「カジノ」を開設して、人民元札をバッグに詰めた客を呼び込む。北京は東南アジア諸国連合
(ASEAN)との自由貿易協定がスタートしたことしに照準を合わせて、東南アジアでの
人民元建て貿易決済の普及を図る。大手国有商業銀行は現地進出、銀行買収ラッシュだ。
ドルを十分利用した揚げ句には、ドルを排除して決済通貨の座につく。だがゴールはまだだ。

 決済通貨は軍事戦略を支える。米軍はドル札を海外で自由に使えるから海外の基地や
軍事行動を展開できる。米国に倣うなら、中国軍は人民元を手に、シーレーン防衛を名目に
東南アジア、さらにインド、中東周辺などに基地を建設し、原潜、空母をわが物顔に
遊弋(ゆうよく)させるだろう。(編集委員)

MSN産経ニュース 2010.1.18 03:02
URLリンク(sankei.jp.msn.com)

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