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天皇会見、中国側は評価 世論に配慮、直接の言及避ける
2009年12月16日1時19分
【北京=古谷浩一】
天皇陛下と習近平(シー・チンピン)・中国国家副主席の会見が実現したことに関連し、中国外務省の姜瑜・副報道局長は
15日、「日本側も今回の訪問のために周到な手はずをしてくれた」と述べた。
しかし、対日関係に敏感な中国の世論にも配慮し、直接の言及は避けた。中国メディアの報道も抑制気味だ。
姜氏は定例会見で「今回の訪問は中日間の戦略的互恵関係をさらに推進させるうえで重要な意義がある」と
習氏の訪日や日本側の対応を評価したが、天皇と習氏の会見に直接言及することは避けた。
東京でも同日夜、中国外務省幹部が予定していた同行記者団への説明を取りやめた。
習氏は同日に会見した天皇に「感謝」を表明したが、国営新華社通信はこうした言葉を伝えていない。
また、15日付の英字紙チャイナ・デーリーは「日本の一部の政治家が与党との戦いにこの問題を利用している」
との中国の研究者の見方を伝えた。
北京の日中外交筋は「今後の日中関係を見据えて、中国が極めて気を使っているのが分かる」と話す。
一方、中国外務省幹部は「これは日本の国内問題だ」と指摘。踏み込んだ発言をして日本側を刺激し、
対中批判を高めたくない思いをにじませた。
中国が天皇との会見にこだわったのは、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席が副主席時代の1998年に訪日し、
天皇と会見した前例があったからだ。
次世代の最高指導者と有力視される習氏だけに、中国外務省は「同様の対応」を日本側に求めた。
ただし、98年に江沢民国家主席(当時)が訪日した際、宮中晩餐(ばんさん)会で歴史問題に言及したことで、
日本国内で大きな反発を呼び、日中関係にしこりを生じさせたという教訓も中国側にはある。
中国内では、指導部による天皇とのかかわりが、日中両国間の「歴史問題」の議論につながりかねない危うさを持つ。
国家指導者としては柔軟な姿勢を見せることができない問題といえる
URLリンク(www.asahi.com)
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