09/12/13 10:59:27
韓国高速鉄道、不正乗車が増加
今月7日、読者からこんな投書が寄せられた。
「最近、韓国高速鉄道(KTX)に乗ると、100人中一人は乗車券を正しく購入せずに
乗っているのではないか、と思うことがよくある。運賃が大田まででも片道2万ウォン(約1500円)を
超えるため、1カ月に10回無賃乗車すれば、20万ウォン(約1万5000円)以上も“脱税”することになる。
改札口が自動化され、駅員の姿が見られなくなってから長い年月がたつが、
これに対する十分なフォローはできていないようだ」
「KTXに無賃乗車しても見つからない方法を教えてほしい」
KTXが停車する全国17の駅を中心に、自動改札機が姿を消してから3カ月がたった。
インターネット上には「自分はこうして無賃乗車した」という書き込みが登場し、
「乗車券不要論」まで出てきている。
実際、乗車券の確認をしなくなってからは長い年月がたつ。KTXが開業した2004年5月から、
すべての乗車券が自動改札機用の磁気乗車券に変わり、自動改札機が設置されていない駅では、
乗車券の確認が省略されるようになったのだ。それらの駅では、駅員がいない代わりに
「快適な旅を楽しんでいただくため、乗車券の確認を省略する」という案内文が掲げられている。
韓国鉄道公社は「携帯電話に乗車券の機能が付与されたため、乗車券の確認は無意味になった。
確認を省略したことで、列車に乗り遅れるといった問題も解消された」と話している。
改札口で乗車券の確認をする代わりに、車掌が座席の情報を入力した携帯情報端末(PDA)を
利用し、車内で確認しているため、特に問題はないというわけだ。
だが、現場の車掌たちは「無賃乗車を100%防ぐのは不可能だ」と口をそろえた。
トイレやおむつ交換台、授乳室などに隠れたり、カラオケやゲーム機、軽食コーナーなどがある
車両を利用したりして、車掌の目を避けることもできる。特急「セマウル」号の車掌は
「カラオケで歌っているお客さんに、乗車券を見せてくれとは言えないでしょう」と話した。
最も大きな問題は、通勤列車などで短い距離を移動する場合の無賃乗車だ。
ある駅員は「すべての区間で駅員が乗車券の確認をすることはできないため、
通勤・通学の際に短い区間で無賃乗車する会社員や学生・生徒が少なくない」という。
巧妙な手段で不正乗車をするケースも増えた。例えば、子ども用や障害者用などの安い乗車券を
購入する人がいる。また、乗車券の確認の際、わざと寝たふりをする人もいる。
乗客からの苦情を受け、車掌が寝ている乗客を起こすことができなくなったため、
これを悪用しているというわけだ。
一部では乗車券の確認を徹底させる取り組みをしているが、まだまだ微々たるレベルだ。
KTXの車掌は「われわれは乗車券の確認だけするわけでもないため、
ただお客さんを信用するしかないが、意図的に無賃乗車を狙っている人がいるとすれば、
それは対処のしようがない」と話した。
全羅南道麗水市から京畿道光明市まで、セマウル号とKTXを乗り継いで通勤しているという
乗客(59)は、「特に確認もしないため、乗車券はゴミ箱に捨てている。
決心さえすれば無賃乗車などいくらでもできる」と語った。
(>>2以降に続く)
朴国煕(パク・グクヒ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2009/12/13 10:22:30
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