09/12/05 06:55:42
【外信コラム】ソウルからヨボセヨ ハングルは悩ましい
日本人客が多数、犠牲になった釜山の観光室内射撃場の看板には日本語で「ガナダラ射撃場」と
書いてあった。韓国では近年、日本語への拒否感がほとんどなくなり、日本語の看板が目立つ。
それほど反日感情が後退しているということだ。日本料理店のささやかな日本語看板に
マスコミ挙げて非難の合唱が出たころが、今や懐かしい(?)。
ところで事件現場が日本のテレビでしきりに写し出されたため、日本の読者などから
「あのガナダラは何の意味か?」とかなり問い合わせがあった。あれは表音文字である
韓国のハングル文字のABCにあたるもので、日本語でいえば「いろは」というわけです。
日本でも「いろは食堂」とか「いろは寿司」といった店の名前があるように、
韓国でもこの「ガナダラ」を使った店名や商標がよくあるのだ。
しかし、日本語で「ガナダラ」となると、どこかひっかかる。昔から韓国語を学んできた
日本人にとっては「カナダラ」だったからだ。「カ」にあたるハングル音を濁らせるかどうかだが、
韓国政府は先年、ハングル音のローマ字表記を改めた際、濁音にした。KよりGがいいというのだ。
その結果、英語では、キムポ(金浦)空港はギムポ空港に、プサン(釜山)市はブサン市となった。
しかし、これだとキムチはギムチ、人名のキム(金)さんはギムさんのはずだが、
現実はそうはなっていない。ハングルの悩ましいところだ。(黒田勝弘)
MSN産経ニュース 2009.12.5 03:00
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