09/11/15 10:00:27 ZtWCwIER
─ 地域ごとにお客様のニーズに合った商品を開発することの重要性は理解できます。
しかし商品の種類が増えると開発に手間もかかり、コストも膨らむ可能性があります。
吉川 「立ち食いそば」のお店をイメージしてください。
素うどんで食べる人は少ない。てんぷらや山菜のそばやうどんは、
注文すれば2~3分で出てきます。なぜそれができるのかというと、麺は同じものを使って、
具を変えるだけで違うメニューにしている。
■70%共通化、30%で各市場に合わせる
吉川 つまり韓国勢は立ち食いそばのお店のようなスタイルで、商品開発をしている。
共通化できる部分は徹底的に共通化し、具材の部分で商品を違う形にする。
おおざっぱにいうと70%は既存のものを使って、30%の部分で各市場に合うように変化させています。
日本のモノ作りは、商品開発という意味では、今でも日本が中心です。
確かに海外にたくさんの工場はあります。最近は現地の販売会社などを経由して
情報を吸い上げて、現地市場を重視するようになったと言っています。
しかし真の意味でのグローバル化には程遠い。
サムスンやLGは、しっかりした研究開発の拠点を現地に作っています。
多くの地域で工場長から社長まで現地の人を起用している。日本企業は今でも、
日本人を現地に派遣して販売や工場のトップにするケースが大半を占めています。
LGでは韓国人の社員が全く関与しないで商品を開発するケースも珍しくありません。
だからBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)などの新興国では、
日本の電機メーカーが韓国勢に圧倒されている分野が多くなっているのです。
─ グローバル市場を見据えたモノ作りで、日本の電機に弱点が多いのは
市場シェアの下落に見られるように明らかです。しかしトヨタ自動車の
「トヨタ生産方式」など、これまで国内外で礼賛されてきた
日本流のモノ作りはどう分析していますか。