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技術革新と設備投資で黒字転換
ハイニックス半導体が今年7－9月期に2090億ウォン（約162億円）の営業利益を出し、8四半期ぶりに
黒字転換に成功した。売上高も4－6月期に比べ26％増えた。金融危機に見舞われた過去1年間に、
攻撃的な技術投資で世界シェアを高めてきたハイニックスは、2年間にわたる半導体不況に打ち勝ち、
復活の兆しを見せている。2000年に深刻な資金不足に陥り、没落直前だったハイニックスが半導体
業界の「チキンゲーム」で再び勝者として浮上した秘訣（ひけつ）を探った。
■規模の競争からの脱却
ハイニックスは過去2年間、空前の半導体不況に直面する間も、売上高の10％を研究開発（R＆D）に
投じた。昨年も、売上高の10.8％に当たる6990億ウォン（約542億円）を注ぎ込んだ。今年に入ってからは、
金鍾甲（キム・ジョンガプ）社長が自ら年俸の35％をカットし、新規採用の凍結、全従業員を対象として
2週間の無給休暇を断行したが、研究開発人材は120人を新規採用した。金社長は、「ハイニックスは
二流の惰性から脱却しなければならない。最高レベルに達するためには技術しかない」と述べ、技術
投資を加速させた。
一連の技術投資は、既存製品よりも電力消費量が約30％少ないながら、演算速度が速いDDR3DRAM
（記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリーの規格の一つで、データ転送速度が速い）などの
高付加価値製品の開発につながった。海外のライバル企業が設備投資を行えずに停滞する間、
ハイニックスは技術力で生産性を高めたことになる。
そこには、サムスン電子出身で技術の達人と称されるチェ・ジンソク副社長兼最高技術責任者（CTO）と
現場従業員の献身的な技術革新努力が、大きな役割を果たした。例えば、ハイニックス仁川工場には
「最高主義通り」と呼ばれる通路がある。工場内の長さ100メートル、幅4メートルのその廊下には、両側の
壁面に現場従業員が血と汗で成し遂げた記録が所狭しと掲げられている。同社のキム・ジョンス常務は、
「それぞれの作業分野で記録的な業務実績を達成した従業員や、その業績7000件が壁を埋め尽くしている。
新記録は今も増え続けている」と説明した。
ハイニックスはこうした革新努力の末、サムスン電子に次ぐ技術力を確保してきている。
海外の後発メーカーとの技術格差は、9－12カ月に広がった。生産性で言えば、ハイニックスは後発メーカー
より30％以上優れているという。（下に続く）
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