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先週、東京への出張途上で出会った日本の有力紙幹部は、「日本の政治はやっと韓国に追い付いた」と
語った。自民党の約50年にわたる長期政権が崩壊したことを指しての言葉だった。韓国人は韓国政治を
「三流」だというが、それでも政権交代の経験は日本よりも11年早かった。それが日本から見てうらやま
しかったようだ。
書店で極右傾向の雑誌『SAPIO』を広げると、日本のスポーツがなぜ韓国に押されるのかと嘆く内容の
特集が載っていた。複数の雑誌がフィギュアスケートのキム・ヨナを分析する記事を載せ、新聞は日本の
電子業界とサムスン電子の格差がさらに広がったと書き立てている。政治経済からスポーツに至るまで、
日本は韓国をライバルと見なしている。
約10年前、筆者が東京特派員時代に見たテレビ番組でこういう場面があった。ある教養番組で日本の
高校生に地図を与え、韓国がどこにあるか示すように言った。その結果にわたしは驚いた。韓国の位置
を正確に知っている生徒はまれで、アフリカのほうを指した生徒までいた。
地理の学力が劣っていたからだけではないはずだ。当時、日本社会は高慢な経済大国で、韓国など眼中
になかった。平均的な日本人が韓国に対して抱いていたイメージは、「聖水大橋が崩壊した開発途上国」
という程度だった。日本の首相夫人が韓流ファンを自称する現在では想像が及ばないが、わずか数年前
まで、韓国の地位はそんなものだった。
わたしの記憶で、日本が韓国をライバルとして考え始めたのは2000年以降だ。日本がアナログでの成功
体験に酔っている間に、韓国はデジタル革命を成し遂げた。韓流ブームのほか、通貨危機で体質が強化
された大企業の躍進もあった。それだけ短い期間に日本に肉薄したわれわれは、自負心を持ってもよい。
とはいえ、いい気になるべきではない。これまで韓国の成長戦略は、日本が歩んだ道をそのまま追い
掛ける方式にすぎなかった。われわれの父親世代は、日本の資金と技術を導入し、日本式制度とノウハウ
を引き写して、圧縮された成長を成し遂げた。約40年にわたり懸命に追い掛けた結果、日本を射程圏内に
収めるまでに格差を縮めることができた。
しかし、韓日の国力競争では今後、ゲームのルールそのものが変わってくる。日本が韓国をライバル視
した瞬間、日本をベンチマーキング(優良な実例に倣って目標設定すること)するこれまでのやり方は役
に立たなくなる。巨大な日本がまじめに走り出したとき、果たしてそれに打ち勝てるのか。日本追撃には
成功したが、日本を追い越す戦略はあるのか。
先ごろ訪韓した全信愛(チョン・シンエ)米労働次官補の見方は意味深長だ。米政府の労働政策を長年
担当してきた全氏は、「韓国の知的エネルギーが日本を追い越した」(週刊朝鮮インタビュー)と語った。
「日本の若者がニュースに取り上げられることがあろうか」とも語った。
世界舞台で頭角を現しているのは、断然韓国の若者世代が多い。韓国の青年たちは数学五輪や科学五輪の
上位を独占し、ブレークダンス、イースポーツ、オンラインゲームなどで世界をリードしている。歌手の
RAIN(ピ)に象徴される韓流戦士、キム・ヨナや女子ゴルファーに代表されるスポーツ戦士は、日本の
ライバルを圧倒している。過去の日本は実用的革新性にあふれた国だった。日本の旧世代はカップラーメン、
ウォークマン、カラオケを考案し、世界の技術革新を主導した。しかし、華々しかった父親の世代に比べ、
日本の若者世代は覇気も創意能力も劣る。次世代の人材競争力では韓国が明らかに勝っている。
はるかにリードしていた日本にここまで追い付いたのは、父親世代の奮闘のおかげだった。不可能に思え
た「日本超越」を成し遂げられるかは、次世代にかかっている。われわれは次世代の活躍に期待してもよさ
そうだ。
朝鮮日報
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