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【北京=幸内康】中国国家統計局が22日発表した2009年7~9月期の国内総生産(GDP)
速報値によると、物価変動を除いた実質成長率は前年同期比8・9%だった。
1~3月期の6・1%、4~6月期の7・9%に続いて景気の回復基調が鮮明となった。
1~9月期の成長率は7・7%で、09年の成長率を8%前後とする中国政府の目標が
達成される公算が大きくなった。
国家統計局の李暁超報道官は22日の記者会見で「金融危機への対応策が効果を発揮し続けている。
年間8%成長の実現は心配ないと言える」と述べた。
08年11月に政府が打ち出した4兆元(約53兆円)の景気刺激策の効果で、
鉄道や道路の建設や不動産開発などをさす固定資産投資は、
1~9月期で前年同期比33・4%増となり、高い伸びを維持した。
1~9月期の個人消費は17・0%増えた。公共投資と消費の伸びは、生産の増加につながっており、
7~9月期の鉱工業生産の伸び率は12・4%増と、4~6月期(9・1%)を上回った。
自動車生産は、小型車の自動車取得税減税や、農村での買い替えに補助金を出す購入促進策など
が追い風となり、すでに1000万台を突破している。
不振だった輸出にも回復の兆しが出ている。9月の輸出は前年同月比15・2%減と依然としてマイナスだが、
減少率は8月の23・4%に比べて大きく改善した。欧米の景気低迷に一服感が出てきたためだ。
ただ、金融緩和策により銀行貸し出しが増加し、不動産価格が上昇している。
また、鉄鋼やセメントなど一部の産業での投資が集中し、過剰設備の問題が指摘されている。
中国政府は今後、融資の絞り込みなどを通じて過剰設備の整理を進める方針だ。
07年まで2ケタ成長を続けてきた中国経済は、08年に調整局面に入り、
世界同時不況の影響などもあって09年1~3月期の成長率は6・1%にまで低下していた。
その後は、景気回復の足取りが重い日米欧などの先進国とは対照的に、順調な回復ぶりを見せている。
ソース 読売新聞 2009年10月22日11時12分
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