09/10/22 07:02:28
統制権:米国「現時点で再論議はない」
ゲーツ国防長官の発言の意味は?
米国防長官の専用機E4Bが20日、ハワイから東京に向けて出発してから30分後、
ロバート・ゲーツ米国防長官が14人の同行記者がいるブリーフィング室を訪れた。
これに先立って同長官は、国防総省のジェフ・モレル報道官、アジア太平洋局の
デリック・ミッチェル首席副次官補、マイケル・シファー副次官補ら高官と会議室で約20分間、
予想される質問に対する答えを点検した。
茶色の運動靴にジーンズ、灰色のワイシャツ姿のゲーツ長官は27分間にわたる会見の間、
記者たちを見るというよりは、機内の床に視線を落とし、なるべく慎重に言葉を選んだ。
同長官は会見冒頭の発言で、21-22日の来韓日程に言及したが、主な話題としては
戦時作戦統制権の移管問題だけだった。同長官は統制権移管の過程が順調に進められており、
統制権移管の「デッドライン」は 2012年4月になることを強く確信していると述べた。
今年6月、李明博(イ・ミョンバク)大統領とバラク・オバマ米大統領が合意した
「韓米同盟未来ビジョン」は、同盟をさらに一段階発展させるため、 10段落からなる文章に
さまざまな協力を明示した。ゲーツ長官がこのうち「韓米同盟の再調整問題」の中核である
統制権移管の時期に変わりがないとあえて言及したのは、明らかに何か示唆するものがある。
韓国で再び論争の兆しを見せている統制権移管問題について、「くぎ」を刺すかのようだった。
東京に向かう専用機内で20日、ロバート・ゲーツ米国防長官(右側)が記者団の質問に答えている。
ゲーツ長官はこの日、「韓米両国が2012年4月の戦時作戦統制権移管の期限を守ることを
確信している」と述べた。/写真=李河遠特派員
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オバマ政権は現在、アフガニスタン問題に足を取られている状況で、すでに韓米両国が合意した
統制権移管問題を再論議する余裕はない、との立場だ。ワシントンのある高官筋は
「北朝鮮の核危機が2010年になっても解決しない場合、統制権移管問題が再び取り上げられる
可能性もあるが、現時点で米国がこれを議論する可能性は0%だ」と語った。
ゲーツ長官はまた、モレル報道官が同日、アフガニスタン支援について「韓国の義務」と強調した
のとは異なり、「韓国がどのような支援をするかについては、全面的に韓国の決定による」と述べた。
これは、米国防長官が同盟国に対し一貫して取る「表面的な」姿勢だ。2003年11月、
ドナルド・ラムズフェルド国防長官(当時)も来韓した際、イラク戦争に対する韓国の支援要請に
ついて質問を受け、「やりたいことが何なのかを決定するのは、主権国家として各国が行うこと」と述べた。
しかし、ゲーツ長官が本当に言いたかった内容は、「だが」という逆接の接続詞で続くコメントに
込められている、という分析が有力だ。ゲーツ長官は「だが、韓国と米国はアフガニスタンでの
状況を進展させる共通の利害がある」との言葉で含みを持たせた。また、日本政府がインド洋での
給油支援を中止する計画を米国に通知したことに対し、「給油支援は米国に対し好意を示すもの
ではなく、国際社会に寄与するもの」と述べた。
ゲーツ長官はこの日、北朝鮮核問題には言及しなかった。米国の記者たちも主にアフガニスタン
問題だけを取り上げた。北朝鮮のミサイル射程圏にある東京とソウルを相次いで訪問する
米国防長官の記者会見で、北の核問題に対する言及がなかったのは、米国の関心がどこに
あるのかを明確に示すものだ。米国の視線は、今すぐ解決可能ではなく、米軍戦死者も続出して
いない北の核問題ではなく、ほぼ毎日米国の若者が血を流して死んでいくアフガニスタンに
くぎ付けになっているといえよう。
李河遠(イ・ハウォン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2009/10/21 09:38:50
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