09/10/19 20:54:46
【コラム】「韓国国民は自負心を持つべき」
先日韓国を訪問した世界的な碩学ポール・ケネディ教授は「韓国がその間の厳しい環境の中で
成し遂げた成功は驚異的だ」とし「韓国国民は自負心を持つべきだ」と述べた。
「大国の興亡」という著書で有名なエール大のケネディ教授は「今後、韓国が米国や中国のような
強大国になることはできなくても、成功的な中堅国家としてドイツやフランスに追いつくことはできる」
と強調した。これを後押しするように先月、世界的な投資相談会社ゴールドマンサックスは
「2050年になると、統一韓国の国内総生産(GDP)はドイツ・フランスはもちろん、
日本を追い越して1人当たりのGDPが米国に次ぐ世界2位になる」という展望を出した。
北朝鮮との平和的かつ漸進的な経済統合が形成されれば、韓国の資本と技術が北朝鮮の
豊かな天然資源および労働力と結合し、シナジー効果が発生するということだ。
韓国に対するこうしたバラ色の展望が実現するかはもっと見守らなければならないが、
すでに韓国は世界10位圏の経済規模を持ち、来年には主要20カ国・地域(G20)首脳会議を
開催するほどに成長した。ところが韓国の意識水準がこのような経済的地位に見合うほど
成長したのかどうかは疑問だ。体は十分に大きくなったが、考えはまだ幼い思春期の青少年を
見ているような気がすることもある。特に、自分のアイデンティティーに不安を感じて、
他人の視線に敏感に反応しているようだ。韓国を訪問する外国人に常に韓国の印象を尋ね、
きわめて個人的な意見に大きな意味を付与するのがその証拠ではないだろうか。
このように個人的な水準を超えて、国家レベルでも外国人の視線に敏感に反応することが多い。
外国メディアや研究機関が韓国経済についてコメントをすれば、ほとんどの国内メディアは
これを大きく報道する。韓国経済を研究する経済学者は韓国のほうがはるかに多く、
国内学者のレベルが外国学者に比べて低いわけでないにもかかわらず、外国人の視線を
重視するのだ。もちろん森の中にいれば森全体を見ることができず、外国人の見方はより
客観的であるかもしれない。しかし経済運営の内容を知るには国内学者のほうがはるかに有利だろう。
国家競争力評価や大学評価の場合も同じだ。毎年スイス国際経営開発院(IMD)と
世界経済フォーラム(WEF)が発表する国家競争力に社会全体が大騒ぎし、
政府機関までが動き出したりする。IMDの評価は恣意的に選択された一部の項目についてのみ
評価するものであり、一種の参考資料として活用すればよいものを、全体順位の騰落が
国家の運命を決めるように過敏に反応する。外国の新聞や大学が評価する世界大学の順位に
ついても同じことが起きる。世界に存在する多様な種類の多くの大学を一つの定規で測るのには
根本的に限界があるが、こうした大学の順位に国内のメディアが大学総長が一喜一憂する。
このような形態は、成熟した大人なら単なる参考資料として活用するものを、
幼い学生が成績表を受けるように深刻に受け止めることに例えられる。
成熟していない行動のもう一つの形態は他人に対する配慮の不足だ。韓国はこうした面で
国際社会で落第点を受けている。まず経済規模に比べて国際援助や国際機構に対する寄与が
大きく不足している。韓国人が事務総長を務める国連の分担金も経済規模に比べて少ないほうで、
さらには常習的に滞納している。また二酸化炭素削減など地球気候変化に対応する姿勢も
主要先進国に比べて消極的だ。こういうのは、韓国国民の人類愛が不足しているからでは
ないはずだ。おそらくまだ韓国が他国を助けるほど発展していないという考えが無意識的に
残っているために表れる現象だと考えられる。しかし客観的に見ると、すでに韓国は世界舞台で
十分に大きな国であり、もう人に配慮することも知らなければならない地位に来ている。
今後、韓国が国際舞台で認められる先進国に発展するには、その体格(経済規模)に見合った
行動をとらなければならないだろう。そのためには、自分のアイデンティティーに対する根拠のない
不安感を克服し、自信を持って国際社会に寄与する自分なりの方法を見いだすことが必要だ。
ポール・ケネディの言葉通り、韓国国民は自負心を持つ十分な資格があるのだ。
呉世正(オ・セジョン)ソウル大教授(物理学)
中央日報/Joins.com 2009.10.19 09:19:23
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