09/10/01 12:18:24
8歳の女の子が50代の男に性的暴行を受け、一生残る障害を負わされた、いわゆる「ナヨンちゃん
事件」が、インターネット上でホットな話題になっている。
ネットユーザーたちは、幼い子どもを相手に残忍な性的暴行を加えた犯行そのものよりも、裁判所が
犯人に下した懲役12年という「軽い処罰」に対し、憤りを見せている。ネットユーザーたちは被害児童を
「ナヨンちゃん」という仮名で呼んでおり、各ポータルサイトでは「ナヨンちゃん」が検索ランキングの1位に
浮上するとともに、犯人にもっと重い処罰を与えるよう求める書き込みも数千件寄せられている。
世論の沸騰に対し、李明博(イ・ミョンバク)大統領も口を開いた。大統領府のパク・ソンギュ報道官
によると、先月30日に行われた国務会議(日本の閣議に相当)で李大統領は、「報道に接し、また
インターネット上の情報を見て、言葉にならないほどの衝撃を覚えた。性犯罪者は一生隔離するのが適
切ではないかとさえ思うほど、激しい怒りを覚える」と述べたという。また、李大統領は「このような犯罪は、
この国から消えてなくなるべきだ。女性部や法務部などの関係省庁はきちんと対策を講じてほしい」と
指示した。大法院(日本の最高裁判所に相当)で判決が確定した事件に対し、大統領が問題提起
をするのはきわめて異例だ。
国会の女性委員会もこの日、声明文を発表し、「児童に対する性犯罪は、ほかのいかなる犯罪より
も重い処罰を行い、再犯者を減らさなければならないという点について、改めて司法に要請する」と述べた。
また、李貴男(イ・グィナム)法務部長官は就任初日のこの日、「ナヨンちゃん事件」の犯人を仮釈放
せず、厳格に刑を執行するよう指示した。
「ナヨンちゃん事件」は昨年12月、京畿道安山市で発生した。犯人のA被告(57)=無職=は早朝、
登校途中のナヨンちゃんを近くの建物のトイレに連れ込み、首を絞めたり殴打したりした後、性的暴行
を加えた。さらに犯行後、ナヨンちゃんの体の一部を傷付け、ナヨンちゃんは一生身体障害者として生き
ていかなければならなくなった。ナヨンちゃんの家族の通報によって逮捕・起訴されたA被告に対し、1審
の水原地裁安山支部は昨年3月、「被害者やその家族は、一生消えることのない苦痛や心の傷を
負わされた」として、懲役12年、電子足輪装着7年、個人情報公開5年の判決を下した。
検察は無期懲役を求刑したものの、地裁はA被告が、犯行当時酒に酔っていたという点を考慮し、
量刑を軽くした。現行法では、酒に酔って犯行に及んだ場合、「心神耗弱(こうじゃく)」として法定刑
よりも減軽することができる。1審の判決は、2審のソウル高裁、先月24日の大法院の判決でも支持
され、そのまま確定した。
判決を受け、ネットユーザーらは「刑を軽くしたことは到底理解できない」として、裁判所を非難した。
だが、裁判所の関係者は「犯行があまりにも残忍なため、より重い刑を言い渡すこともできたが、A被告
に対する量刑はそれほど軽いわけではない。1審の判決の後、検察が控訴しなかったため、2審でも刑
を重くすることはできなかった」と話した。実際、検察は1審で無期懲役を求刑しながら、控訴はしなかった。
現行法上、検察が控訴しない場合は、2審で1審よりも重い刑を言い渡すことはできない。
これに対し、検察の関係者は「内部でも“控訴すべきだ”という意見はあった。だが、量刑が軽いという
理由だけで控訴した場合、裁判所が量刑を重くするケースはほとんどないため、実益がないと判断した」
と釈明した。
URLリンク(www.chosunonline.com)
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