09/09/05 10:05:48
国連の潘基文事務総長は4日、北朝鮮の人権状況に関する年次報告書を公表した。国連総会に提出したもので、2回目の核実験
などで北朝鮮が国際的に孤立する中、国民への人権侵害が悪化していると指摘。国際支援の拒否などにより食糧不足も深刻さを
増しており、約870万人が飢餓に直面しているとした。
報告書は北朝鮮政府に食糧支援の受け入れ再開を強く求めたほか、国際社会にも協力を要請。食糧問題の深刻さは国連食糧
農業機関(FAO)などが再三警告してきたが、事務総長報告が詳しく取り上げるのは異例で、状況が急速に悪化しているとみられる。
報告書によると、2008年後半から09年半ばまでの人権状況は「全体的に悪化」。核問題をめぐる6カ国協議の停滞、核実験に伴う
国連制裁などで政治・経済的に国民への締め付けが強まり、国民を飢餓に陥れるなどの人権侵害行為が「底知れぬひどさ」で続いて
いると指摘している。
食糧問題では06、07年の洪水で北朝鮮当局にも危機感が生まれ、08年10月には国連機関の現地調査を認めるなど支援
受け入れに前向きとなったが、09年には一転して米国の支援を全面拒否するなど「絶望的」状態に。国民は極端な食糧不足に
苦しんでいるとしている。
また北朝鮮を脱出後、強制送還された国民への処罰のほか、公開処刑や拷問などの人権侵害行為をやめるよう求めた。
ソース(共同通信) URLリンク(www.47news.jp)