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外務省は3日、日中両国の有識者による歴史共同研究で、4日に予定されていた最終
会合と報告書公表が中国側の申し入れで延期されたと発表した。外務省は「遺憾の意」
を表明。2008年7月に続く再延期で、新たな日程は今後調整する。
中国側は「技術的な理由」と説明しているが、日本側関係者は「鳩山政権の発足を待ち、
慎重に出方を見極めたいとの思惑があるのではないか」と分析。中国は10月1日の建国
60周年を控え愛国主義ムードが高まっており、この時期の報告書公表は中国世論の反
発を招きかねないとの懸念も背景にありそうだ。
両国の有識者は最終会合となる第4回全体会合を4日に都内で開き、日本側座長の北
岡伸一・東大教授、中国側座長の歩平・社会科学院近代史研究所長が記者会見して報告
書を公表する日程でいったん合意した。
しかし関係筋によると中国側は1日、外交ルートで延期を通告。日本側は再考を求め3日
まで協議を続けたが折り合わなかったという。報告書は古代史から近現代史まで網羅。
日中戦争など双方の認識の溝が埋まらないテーマは、両論併記する方向だった。
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