09/09/02 20:49:16
(>>1の続き)
陣=21世紀のアジアビジョンを提示しなければならない。韓日両国の政治家の交流を増やすために
チャンネルを用意するのがよい。
山口=まず東アジア共同体構想のために具体的な組織を作って準備する必要がある。
韓日両国の学者と政治家で構成された委員会を設置し、来年中に報告書も一つくらいは
出てこなければならない。アジア共同体という長期的なプランのための土台が必要だ。
◇自民党の敗因について
山口=自民党の長期執権に対する疲労感だ。1980年代以降、バブル崩壊、低出産、グローバル化
など構造的な社会変化が起きた。自民党がこうした変化に合わせた政策の転換を怠ったためだ。
93年に自民党がしばらく政権を手放したのも変化を要求する世論のためだった。
陣=直接的な要因は小泉純一郎元首相にあるようだ。小泉元首相の改革政策、新自由主義政策は
自民党の基盤を揺さぶった。所得格差と都市・地方間の格差が激しくなり、こうした不満が爆発した。
山口=保守王国と呼ばれた新潟・長野・九州などで民主党候補が当選した。
小泉改革の一環の民営化・財政削減・地方自治体の合併などが自民党の敗北をもたらした。
陣=小泉元首相が自民党を崩壊させ、麻生太郎首相が民主党を誕生させたということもあるが、
自民党を支持してきた日本保守層が変わったのか。
山口=結果論かもしれないが、首相2人が相次いで1年で首相職を投げ出したことに国民は
相当な裏切りを感じた。民主主義とは結局、国民が政権を審判するものだ。日本国民は初めて
権力を行使したわけだ。自民党は選挙の最後にネガティブキャンペーンを始めた。
民主党と労組との関係、保守層を狙った愛国心キャンペーンなどだ。しかしこうしたネガティブ選挙は
全く効果がなかった。地方農村地域には依然として保守的な有権者がいたが、彼らが考える保守は
労組批判や国家主義のようなイデオロギー的なものではない。地域社会と地域内の団体・中小企業を
重視し、安定した家庭生活を維持しようという現実的な保守層だ。彼らの欲求を満たせるほどの政策が
自民党にはなかった。逆に民主党は育児支援・高速道路の無償化など分かりやすい政策を提示した。