09/08/21 22:56:16
韓国国内はもちろん世界中がみな苦しいとさけぶ。破産する大企業が列をなし、「働き口を分けよう」
いう叫びがむなしいほど整理解雇と非正規職労働者、青年失業は絶えず増えている。
このような渦中にも創業100年を越えた会社が2万1066社にもなり、創業千年を越えた会社も8社
になる国がある。これらの中には創業以来ただ1人も解雇しないで構造調整に成功した企業が並ん
でいる。経営危機に瀕すれば会社は従業員が不安に思わないように、むしろ信頼と希望を与えて技
術革新、アイデア刷新を通じて共に困難を克服する。
まさに隣りの日本の話だ。多くの侵略と歴史歪曲、独島(ドクト、日本名:竹島)領有権侵奪などで我が
国とはかたき同士だが、憎らしいほど長所をたくさん持っている国が日本だ。日本は「老鋪(しにせ=
代々受け継がれる店舗)の国」と呼ばれるほど相続店らが多い。
また世界的な景気不況の中でむしろ売り上げが成長する中小企業が少なくない。そして有名な大企
業、財閥グループも多い。今日の日本を作った力はここにある。多様な規模、多様な層の上の経済人
の天国である。それで彼らは10年不況を経ながらも動揺することなく経済大国の席を強硬に守ってお
り、現在の世界的な不況の中でもむしろ健在さを誇示して成長している。
放送作家出身でサムスン経済研究所「SERICEO」講師のホン・ハザン中央大招聘教授が20年間余り
日本の隅々を足でまわって執筆した「日本の商道-顧客が見ている」(蒼海)は今日の日本を築いた具
体的な日本の商道と日本商人の歴史を記した本だ。参考文献だけで構成された学術本ではなく、日
本の商人、数百人に直接会って取材し、執筆だけで7年かかった「日本の商道」ドキュメンタリーであ
るわけだ。
この本は大阪・京都・近江・名古屋・東京の商人など日本の代表的な五大商人を紹介する。豊臣秀吉
時代から徳川家康時代にかけて、政策的に育成された商人が大阪商人ならば、千年間日本の首都
という自負心と歴史的伝統で商道を成し遂げた京都商人がいる。またカヤの行商から始めて世界の
あちこちに進出し、合資・会計・マーケティング・流通で優れた商才を見せる近江商人がいて、質が良
い木材生産地としてかつて機械と工業分野で抜群の実力を見せた名古屋商人がいる。さらに西欧近
代文物の最大受恵者で世界的な名品の天国を作った東京、銀座商人がいる。
「千年が過ぎるまで同じ場所で忍耐強く最高の製品を作り出す日本老舗商人らの姿は、もはや商売
人の姿ではなく、顧客を宗教的に仕える修道者の姿まで見ることができる」という著者は従業員が真
の会社の資産だと考え、当面の利益を残すことより顧客に信頼を与えて地域社会を助けることを優先
する日本商人の原則は、揺れることがない日本の底力だとほめる。
いつも見下げるばかりの日本がそばにある。排斥すべきことは排斥しても、習うべきことは習わなけ
ればならなくはないだろうか。
チョ・ジョンジン記者
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ソース:世界日報(韓国語)憎らしい日本、それでも習うべきことは習ってこそ
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