09/07/31 14:39:01
ソウルに住むある30代主婦は過去6年間、夫の収入を賢く貯蓄してきた。そして、面積85平方メートル
のマンションを購入するため銀行から借り入れた1億ウォン(約775万円)をその資金で返済した。この
主婦は銀行ローンを完済し身軽になると、再びローンを組んで不動産に投資するため、週末になると
ソウル郊外の土地を探し回っている。
この主婦は「負債も結局は財テクでしょう。銀行ローンを組んでマンションを購入したけれど、マンション
価格が上がり、ローンの金利と税金を除いても5000万ウォン(約387万円)の利益が出ました」と話し、
至って強気だ。
アジア通貨危機以降の10年間、韓国人は低金利で資金を借り、資産を膨らませては子供の教育費
につぎ込んできたことで、徐々に「借金のわな」に陥りつつある。
今年1-3月期の世帯所得は月平均347万ウォン(約26万9000円)で、5年前と比べ25%増えた。
これに対し、世帯当たりのローン借入額は3月末現在で683兆7000億ウォン(約53兆円)となり、過去
5年間で51.7%も膨らんだ。所得より借金の方が急速に増えていることになる。この結果、通貨危機
直後の1998年に25.2%に達していた世帯貯蓄率(可処分所得に占める貯蓄額の割合)は、今年に
なって5.1%まで低下した。経済協力開発機構(OECD)は最近発表した経済見通しで、来年の韓国
の世帯貯蓄率は3.2%となり、米国(6.5%)の半分にまで低下すると予測した。
世界最大の消費大国で、2005年に四半期ベースの世帯貯蓄率が一時マイナスにまで落ち込んだ
米国は、今回の世界的な金融危機で財布のひもを固く締め、貯蓄率は上昇を続け、09年1-3月期
には4.4%に達した。
米紙ワシントン・ポストは30日付紙面で、「財布のひもが緩み、貯蓄が底を突きつつある」との見出し
で韓国の貯蓄率低下について報じた。同紙は「韓国人は塾の費用、高級車、語学コース、新築
マンション、海外旅行、デザイナーブランドの靴などに集団でカネをつぎ込んできた。その結果、韓国は
工業化された国の中で貯蓄率が最も急速に低下し、1世帯当たり3300ドル(約31万5000円)あった
貯蓄額が過去10年間で525ドル(約5万円)にまで減少した」と伝えた。
行き過ぎた消費のせいもあるが、負債増加の最大の要因は不動産だ。通貨危機以降、不動産
価格が急騰し、低金利が続いたため、借金をしてでも家を買おうという人が増えたのだ。
韓国経済が現在の不況から脱するためには、国民による消費が必要だが、所得よりも急速に増える
借金のために内需回復の力は弱まっている。その上、通貨当局がこれまで供給した流動性の回収に
動き、金利を引き上げた場合、家庭の債務負担が高まり、景気回復の足かせとなる可能性がある。
韓国銀行金融経済研究院のキム・ヒョンジョン次長は「家庭向けローンの不良債権化を防ぐため、
積極的な雇用創出や不動産価格の安定など政策的な取り組みが今後も必要となる」と指摘した。
URLリンク(www.chosunonline.com)
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