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セルビア戦の惨敗から一夜明けた8日、日本代表主力選手たちはショックを
ぬぐい切れない様子だった。主将の横浜DF中沢佑二(32)は一睡もできなかったことを明かし、
司令塔の横浜MF中村俊輔(31)も心の整理がつかないのか、取材陣の問いかけに
「(取材は)明日にしましょう」と発しただけ。川崎FのMF稲本潤一(30)もいらだちを隠さなかった。
日本代表が次に集合するのは、W杯メンバー発表後の来月20日。動揺を引きずらないか心配だ。
一夜明けても、惨敗ショックはいえていなかった。この日、それぞれの所属クラブに戻った
主力選手たちは気持ちの切り替えに苦慮していた。「寝てないです。悩むだけ悩みました」。
守備陣を統率しきれず、3失点を許した中沢は責任を人一倍感じていた。朝を迎えて導き出した結論は
「悩んでも仕方ない」だった。「どうこう言っても始まらない」と、自分に言い聞かせるしかなかった。
中村の落胆ぶりも深刻に映った。左足甲などの痛みをこらえながら強行出場も、
見せ場をつくれず、途中交代した。横浜市内のクラブハウスで治療後、取材陣に囲まれたが
「今日しゃべらなきゃダメ? 明日にしようよ」と答え、足早にその場を後にした。
W杯本大会まで63日。セルビア戦では、かねて課題だった得点力不足に加え、
控え組と主力組の歴然とした差、場当たり的なフォーメーションなど問題点が噴出した。
収穫の乏しさに岡田監督は失望感を隠せなかったが、選手は選手で大きな傷を負っていた。
新戦力として期待されながら、経験不足を露呈した横浜DF栗原は
「(試合会場だった)大阪にはもう2度と行きたくない」と漏らした。
川崎FのMF稲本は取材陣の問いかけに「また代表のこと?あんな試合したのにまだ聞くの?」
と険しい表情を見せた。G大阪MF遠藤、名古屋FW玉田は負傷のため週末のリーグ戦を
欠場することに。まさに傷だらけだ。
(続く)
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