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(つづき)
サッカー先進国のファンは、全員が監督のつもり、評論家のつもりでピッチを眺めている―とは、よく言われる台詞だが、
それは客席からの視角が急であることと深い関係がある。「上から目線」は、そこに座るだけで養われるのだ。
その点で最も優れているのが、バルセロナのカンプノウだ。
その正面スタンドの最上階に、ピッチにせり出すように設置されている記者席からの眺めこそ、
世界最高の観戦ポジションだと僕は思っている。
初めてそこに座ったとき、サッカーというスポーツが、全く別のスポーツに見えた記憶がある。
価値観をひっくり返されたような、止めどもない衝撃に襲われたものだ。
何を隠そう、そこから俯瞰でピッチを眺めている瞬間こそが、僕にとって、最もサッカー好きでいられる瞬間になる。
このあたりのことは、先月発売になった僕の著書「バルサ対マンU」や、
今月下旬に発売になる最新刊(サッカー見るプロになれる50問50答・三笠書房)でも触れているが、
1次元も2次元も3次元の目も利かない、ただ単に見にくい場所に設置されている日産スタジアムの記者席からピッチを眺めていると、
サッカーは魅力的に移らない。
日本のサッカーファンの不幸を思わずにはいられない。最近、いわゆる戦術本が数多く出版されているが、
やっぱり、いくら本を読んでも、実際に「上から目線」で「ピッチに描かれるデザイン」を眺めなければ、会得することは難しいと僕は思う。
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>>3以降に続く