10/04/05 20:00:51 0
(>>3より)
大河ドラマ『龍馬伝』も好調で、平均20%近い高視聴率をキープ。数字がついてくるのは、
やはり質が高いから。潤沢な資金が凝った番組制作を可能にする。NHKはこの不況の
中でも受信料収入を拡大させてきた。前年度比104億円の増収を見越した予算は
達成目前で、来年度には更に60億円もの受信料収入増を予想。
(略)
中身のない番組を垂れ流してきたツケが回ってきたといったところだろうが、
時すでに遅し。前出の池田氏が語る。
「将来的には、日テレの氏家齊一郎会長が言うように、現在5系列ある民放が3系列程度に
集約することになると見ています。東名阪で10局くらいしか生き残れない。そうなると、
現在TV業界全体で3兆円程ある売上高も半分の1兆5000億円程度にまで減るはずです」
業態も大きく変わらざるを得ない。メディアに詳しいジャーナリストの佐々木俊尚氏は
従来の巨大TV局は消えると言い切る。
「TV局はコンテンツ制作屋になって生き残る以外、道はありません。ところが、
今のキー局は実際にはコンテンツを作っておらず、制作会社に丸投げしている。
コンテンツを作れないTV局は消えていくしかないでしょう」
実際に番組を作っている制作会社と、番組を見ている視聴者の間に入って〝中抜き〟
しているのはTV局だ。しかも中抜きの仕方が異常なのだ。『あるある大事典Ⅱ』の
不祥事で明るみに出た事だが、スポンサーの花王が関西テレビなどに払ってきた
1億円のうち、孫請けとなる制作会社に支払われていたのは、たったの860万円。
広告代理店やTV局側が実に91%もの中抜きをしていたのである。
「コンテンツを人任せにし、中抜きで生きてきたTV局は、崩壊した方が視聴者のためになる。
そもそも、ろくにモノも作らず年収1200万円以上の高給を食んできたTVマンは、
年収500~600万円の普通の給料取りになるのが当たり前なんですよ。消費者にとって
一番いいのは、制作会社と視聴者が直結する仕組みができる事。インターネット上で
好きな番組を好きな時間に見られるようになるのが理想です」(前出・佐々木氏)
元は「大衆の娯楽」であったはずのTVだが、いつの間にか作り手の感覚が
一般人と乖離してしまっているという現実。再生への道は長く険しい。
(終)