10/04/05 20:00:10 0
(>>2より)
●地方局から潰れていく
キー局でさえこの惨状なのだから、地方局の経営は比較にならない程苦しい。
既に半数以上の局が赤字だが、それは今まで｢電波料収入｣にあぐらをかいた
〝お気楽経営〟を謳歌してきたからだ。地方局が流している全国ネットの番組は
キー局から買っているのではない。使用料を払うのではなく、逆に｢電波料｣を
貰って放送。元NHK職員で現在は上武大学大学院教授の池田信夫氏が解説する。
｢普通の商売なら商品を卸せば売り手が金を貰うのが当然ですが、TVは逆。地方局は
キー局の番組を流す際、200～300万円程度の金を受け取っている。この電波料を頼りに
放漫経営をしてきた地方局ですが、ここにきてキー局の体力が落ち、電波料を絞り出した
ため、経営悪化が進んだ。今やキー局にとって地方局はお荷物。本音では潰して自社の
番組を流す中継局に衣替えさせたいと考えている。総務省も実は同じ考えを持っています。
10年程前に総務省のある高官が『地方局を潰して、コントロールの利くキー局と準キー局
だけを残す。地デジ事業には赤字の地方局を潰すという狙いもある』と断言｣
ただし、地方局のバックには地方選出の自民党大物代議士がもれなくついている。
彼らが陰に陽に圧力をかけてくるため、今まで監督官庁である総務省のコントロールは
利きにくかったが、政権が交代した今なら自民党族議員の干渉を排除できる。事情に疎い
民主党の原口一博総務相を動かして地方局を淘汰する絶好のチャンスとばかりに
総務省の役人らが動いている。
実際、原口総務相は事あるごとに｢クロスオーナーシップ｣の制限に言及。これは
新聞とTVが株式の相互持ち合いをする事を規制するものだが、これで困るのは地方局。
地デジ化のための設備投資の負担も重く響いた地方局は経営難から増資を行い、
株式をキー局に引き受けてもらっているが、仮にクロスオーナーシップの制限が
実現すると、株式の引き受け手がいなくなって経営が暗礁に乗り上げかねない。
もはや独り立ちできない民放の地方局。キー局や準キー局の番組を垂れ流すだけの
放送から視聴者が離れていくのは当然。
●なぜNHKだけ伸びるのか
民放各局が視聴率低迷の中、NHKは手堅く視聴率を稼いでいる。
(続く)