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新指揮官の理想は早々と現実に変わった。昨季4勝19敗1分けと苦手にした楽天を
相手に開幕戦を勝利。守り勝つ野球を掲げる岡田監督は1―0勝利に「金子に尽きるよ。
一番最初の試合で、一番ええ試合をしたんちゃうか」とエースからもらったウイニング
ボールを大事そうに握りしめた。
ただ、舞台裏では主砲カブレラが欠場する緊急事態が起こっていた。岡田監督は若くて
守備力の高いT―岡田を一塁で先発起用。この決断に対しカブレラが断固としてDHでの
出場を拒み、一塁手としての出場を直訴。しかし、岡田監督は却下し急きょ北川をDHで
先発させた。試合後、カブレラは球団幹部や担当コーチらと会談を持ったもようだが「何も
言うことはない」とブ然とした表情で早々に帰宅。岡田監督も「ベンチには入っとった。
守らせたり、休ませたりいろいろあるから。あしたは出るかも分からんな」と話すにとどまった。
だが、こうなることはある程度予測できた。カブレラは西武時代から一塁手としての出場に
こだわる半面、緩慢な守備も目立ち首脳陣を困らせてきた。08年にオリックスに移籍
してからは一塁を守らせてもらったが、T―岡田の急成長もあって再び同様の事態がくす
ぶり始めた。今月1日にはカブレラは日本語で「DH嫌い!」と発言。チーム編成上、
今季のカブレラをDH中心に起用する方針を固めていた指揮官は「説得せんとあかん」と
語ってきた。8試合中6試合にDHで出場したオープン戦では問題なかったが、
開幕戦でいきなり表面化した格好だ。
助っ人のわがままを許さなかった岡田監督のき然たる判断に間違いはない。だが、
通算322本塁打を誇る4番と開幕早々に遺恨を残したことも事実。21日にカブレラは
出場するのか。最下位からの巻き返しに最高のスタートを切ると同時に、
火種を抱えての船出ともなった。
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3回裏、下山(右)の先制ホームインに盛り上がるベンチだが、カブレラ(左)はひとり蚊帳の外
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