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本人の目標が欧州CL出場にあり、あるいはせいぜい決勝トーナメントにおける
日本人初ゴールを記録することにあったというのであれば、申し分のない結果であり内容だった。
だが、彼は己の目標がもっと高い位置にあることを公言している。
試合後、ほかならぬ本田自身が「日本人初という言葉は好きじゃない」と口にしているのだ。
ならば、こちらもあえて高い位置から見よう。
おそらく日本中が大騒ぎになるであろう本田の一撃は、かつて中村俊輔が
マンチェスターU戦で決めたゴールと違い、世界への名詞代わりとなるほどの一撃ではない。
彼が無回転FKの名手であることを知る日本人、そして少数のオランダ人は、セビリアの
ゴールネットに突き刺したFKを、実に本田らしい得点だと感じたことだろう。
だが、そうでない人たちにとって、たとえばセビジスタにとって、
あのゴールはCSKAモスクワの日本人選手が決めたゴールではなく、
名手パロップが犯した信じがたいミスによるゴールでしかない。
多くの日本人が、4年前のブラジル戦で喫した4失点のうち、
1点は川口のミスによるもの、と記憶しているように、である。
本田圭佑を「欧州CLでベスト8に進出した初の日本人」と見るのではなく、
「欧州CLでベスト8に進出したチームの主力選手」と見るならば、
まだまだ物足りなさも残る。特に、モスクワで行われた第一戦同様、
後半に入るとチャンスに絡む機会が極端に減ってしまったのは、
チーム事情と無関係ではないにせよ、減点の材料となる。
(続く)
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