10/03/14 22:41:26 X6H+a0VM0
日テレ版ドラえもんリアルタイム世代の俺が来ましたよ…
ほとんど再放送されていないんでリアルタイムでの記憶しかないんだが、
富田さんの声は当時少年誌で原作読んでた子供としてはまったく違和感がなかった
むしろ全てのバージョンの中で、富田ドラえもんが一番しっくりくる
大山ドラの歴史があまりにも長かったため、
ドラえもんの声が男性声優だと、初めて見た人にとっては激しく違和感だろうが、
アニメ化される前は、ドラえもんが女性の声なんて発想すらなかった
原作の漫画だけ読んでると、ドラえもんはあくまで未来のロボットであり、
「どら焼きが好き」「可愛い猫に惚れてしまう」等、
キャラ的に親近感を持たせる色づけはあったが、
基本のび太指導のためにセワシ君から派遣された教育係なので、
とぼけた中にもインテリジェンスを感じさせる富田さんはとてもマッチしていた
だから放送途中で突然女性の声になったときは、それこそ激しい違和感があったよ
個人的にはドラえもんに限らず、藤子漫画は徹底的に簡略化された漫画のみが持つ
カートゥーン的文法ならではのギャグであり世界観であったと思う
だからこそ寓話的テーマが逆に生きてきたり、原作者のちょっとしたSF的思い付きを心ゆくまで楽しめた
そういう意味では、藤子漫画の雰囲気や世界観を最も忠実に再現しているのは、
電気紙芝居と呼ばれていた白黒第一期のアニメ化群なのではなかろうか
日テレ版ドラも、過剰に日常的な匂いを感じさせないという点では、
この第一期群に入れても良いのではないかと思う
現在のように背景をリアルに描き込んだり、ディテールを具に描くような
「過剰な現実感・日常的リアリティ」を付け足した方向性は
本来の藤子漫画の世界観とは実は相容れないものなのだと思う