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【オープン戦で飛び出した新戦力 “春男で終わるか レギュラーまであるか”】
長野は4球あれば打ち取れる
●“プロ1号”はド派手な満塁弾となったが…
それでも、他球団の評価は変わらない。「投げミスさえしなければ、怖くはない」―。
5日のロッテ戦で“プロ1号”となる満塁本塁打を放った巨人のドラフト1位新人の長野。
唐川が投じた外角高めのスライダー(128キロ)を持ち前のリストの強さで左中間席に
運んだが、巨人OBで評論家の堀本律雄氏もこう言った。
「ツボはある。本塁打にした外角高めのボールがそれで、バットがスムーズに出る。
左足の踏み込みも強いから、打球に勢いがつく。一方で穴がある。大きな穴です。
入団前から指摘されているように、内角の球に対してバットが出てこない。すべて差し込まれる。
本人も苦手意識が強いから、打席では極端にホームベースから離れて構えている。
それほどイヤなのだろう。現状ではシーズンを通した活躍を期待するのは酷だと思います」
長野のオープン戦での打率は.385(5日現在)。もともと定評のあった走塁、守備を含めて
「実戦向き」と巨人首脳陣の評価は高い。が、一方でキャンプの際に打撃投手の内角球にすら
詰まり、ファウルになることが多かった課題は解消されていない。
「コースにきちんと投げ分けられる制球力がある投手というのが前提ですが、今の長野なら
打ち取るのは難しくない。初球は外角低めの直球、あるいは変化球でストライクを取り、
2球目は内角真っすぐで体を起こす。打ってもファウルになるインハイに投げるのが肝要で、
苦手の内角を意識させ、頭に刷り込んでやる。3球勝負なら、外角へ逃げるか沈む変化球を
投げれば、まず大けがはしない。3球目に外のボールで様子を見たとしても、4球もあれば
長野は打ち取れる。恐らく他球団はこの攻め方を基本とし、徹底的に弱点を突いてくるはず」
(堀本氏)
この日、満塁本塁打を放つ前の第1打席がまさにそれで、唐川の内角攻めで懐を
意識させられ、カウント2―1から4球目の外のスライダーにクルリとバットが回った。
本人は満塁本塁打を「うまく打てた」と自画自賛したが、レギュラーの道はまだまだ険しい。
2010年3月6日発行の日刊ゲンダイより