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Jリーグが発足した際、「これで日本のサッカーは強くなる」と断言する
欧州のサッカー関係者は少なくなかった。なぜ見たこともない国のサッカーが
強くなると言い切れたのか。彼らが最大の理由としてあげたのは経済だった。
「サッカーで成功することは、経済を発展させることに似ている。廃墟(はいきょ)の
中から経済大国にのし上がった日本であれば、きっとサッカーも強くすることができる」
彼らは正しかった。W杯への出場は常識となった。20年前を思えば、
信じられないほどの高みにたどりついたことは間違いない。
だが、日本の明るい未来を確信していた人たちの期待にこたえるほどの高みだろうか。
「日本には世界的な企業がいくつもある。どれも信じられないほどの短期間で
成長した企業ばかりだ。それに比べて、我がイタリアに世界的企業がいくつあると思う?」
そういって自嘲(じちょう)気味に笑ったガゼッタ・デロ・スポルト紙の記者は、
ゆえに日本のサッカーもいつか世界一にたどりつくものと確信しているようだった。
確かに、経済活動とサッカーには多くの類似点がある。
目標の設定、たどりつくまでの戦略、組織作り、品質の向上、
競争相手に対する優位性の築き方―。
少なくとも、経済活動における日本人は、欧米人から「アニマル」と恐れられ、
嘲(あざけ)られるほどに非情だった。
では、日本サッカー協会は非情だろうか。
目的達成のために、他者から恐れられるほどにシビアだろうか。
(続く)
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