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UEFA（欧州サッカー連盟）は現地時間24日、選手のサラリーが依然として高騰し続けていることや、
収入以上の人件費を支払っているクラブが存在することに苦言を呈した。ロイター通信が報じている。
UEFAの報告書によると、加盟する53協会の１部リーグ所属クラブの2008年度の総収入は115億ユーロ（約１兆4031億円）で、
前年度を4.8％上回っている。
内訳は放映権料が36％、広告料が25％、チケット料が22％、その他の商業活動が17％となっている。
しかし、支出は前年比11.1％増の121億ユーロ（約１兆4763億円）に上り、最も負担となっているのが人件費だという。
UEFAは「人件費の支出は、前年比で18％増となっており、これは収入面における（前年比）
10.6％増という数字を大きく上回るものだ」としている。
報告書によると、クラブが人件費にかける平均は、収入の約61％。だが、198クラブが70％を超えており、
そのうちの57クラブは100％を超えているという。最大の“犯人”は、イングランド勢だ。
イングランドの負債は総額40億ユーロ（約4880億円）弱となっており、
これは２番目に負債の多いスペインの４倍に当たる。
一方で、収入面での不平等も目立っており、主要５大リーグ以外で5000万ユーロ（約61億円）以上の収入があるのは９クラブしかなく、
170クラブは35万ユーロ（約4270万円）にも満たない。全収入の67％は最も豊かな上位10％に属するクラブのものだという。
UEFAのミシェル・プラティニ会長は、「体力に見合った運営をしているクラブと財力を上回るコストや移籍金を投じているクラブが共存すること、
あるいは競争することは年々難しくなっている。クラブの収入が増え続けている一方で、それらはすべてコストに吸収されてしまい、
借金や株主の出資に頼ることになっている」と、昨今のクラブ経営の実態を嘆いた。