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プルシェンコの連覇を妨害した!?米国人ジャッジ、疑惑のEメール。~五輪でのロビー活動の真実~
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フィギュアスケート男子で4回転無しの王者が誕生し、4回転を跳んだエフゲニー・プルシェンコが結局2位。
この1位、2位の結果をめぐって、五輪開催地のバンクーバーだけでなく世界中のフィギュア関係者の間で論争がおこっている。
だが実はこの問題、単に「4回転ジャンプの評価が正当かどうか」という技術的な問題だけではなかった。
日本ではほとんど報道されていないが、プルシェンコに対する北米フィギュア関係者によるロビー活動が事前に進行していたのである。
日本では単に「プルシェンコが負け惜しみを言っている」もしくは「4回転ジャンプは最近の採点方法だと不利だった」という報道が多いようだが、
それらの記事は、この騒動の表面しかなぞっていない。
《欧州選手権後の取材報道で、ある選手から「私たちのプログラムはジャンプに集中しているので、
トランジション(5コンポーネンツのうちの一部門で、ジャンプなど要素間のつなぎのこと)はあまり考慮していない」という発言が出た。
選手自らがないと認めている場合、我々ジャッジはこれをどのように採点に反映させるべきなのだろう? 興味深いと思わないか。》
こんな内容のEメールが国際ジャッジとスケート関係者たちに送りつけられたのは、1月の欧州選手権が終了してからしばらく経ってから、
バンクーバー五輪開幕を1週間後に控える2月3日のことだった。送り先は60人にも上ると言われていた。
送り主の名前はジョゼフ・インマン。
米国人で、昨年夏にはISU(国際スケート連盟)セミナーの講師も勤めたほどのベテランISUジャッジである。
メールには選手の名前こそ書かれてはいなかったが、その発言は欧州選手権で優勝したばかりのロシア代表プルシェンコが、
自分とブライアン・ジュベール(フランス)のことについて語ったセリフそのままだった。
ふたりのような4回転ジャンパーにとってはトランジションを入れる余裕があまり無いのだ、という意図での素直なコメントに過ぎなかった。
自らの弱点を認めたのは、それでも勝てるという自信があったためなのだろう。
>>2-10辺りに続く