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黒澤財団 スピルバーグ氏 無断で理事に
ルーカス氏ら2人も 県に署名入り承諾書提出
黒澤明文化振興財団が、本人の承諾を得ないままスティーブン・スピルバーグ氏ら
世界的に著名な映画監督3人を理事として登記簿に記載していたことが19日、
財団や同氏側への取材で分かった。財団は、3人の署名入りの「理事就任承諾書」
を県に提出しており、有印私文書偽造などの疑いも浮上している。
登記簿によると、故黒澤明監督と親交のあったスピルバーグ氏、ジョージ・ルーカス氏、
マーティン・スコセッシ氏が2008年7月、財団の理事に就任。財団は同月、3氏が
理事就任を承諾したとの報告書をそれぞれの署名付きで県に提出した。
しかし、スピルバーグ氏の広報担当者は、西日本新聞の取材に「01年に名誉理事
への就任要請があり、黒澤監督への敬意から引き受けたが、理事ではない」と説明。
「以降、財団と一切のかかわりはない」とし、08年7月に理事に就任したとする登記
内容も否定した。
財団の黒澤久雄理事長は19日の記者会見で、「『特別(名誉)理事』だったのを
当時の担当者が勝手に『理事就任の承諾を得ている』と解釈した。3氏からは
クレームが届いており、名誉理事に戻したい」と釈明。田畑稔常務理事は「署名入り
文書は名誉理事就任の時にしかもらっていない」と説明した。
2010年2月20日 00:17 =2010/02/20付 西日本新聞朝刊=
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