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2月2日に九州石油ドームで行われたキリンチャレンジ杯ベネズエラ戦。
テレビ観戦した人ならご存知のように、スタジアムはかなり空席が目立った。
翌日、発表されたテレビ視聴率も12.2%と同時間帯に放映されたバラエティ番組にも
及ばないありさま。日本代表戦となれば、相手がどこであろうとチケット争奪戦が起こり、
20%、30%の視聴率を獲得していた時代はとうに過ぎ去った。
それにしてもワールドカップイヤーだというのに、なぜかくも盛り上がらないのか。
岡田監督のサッカーがつまらない、スター選手がいないといった意見もよく聞くが、
それだけが原因ではないだろう。
結論からいえば、われわれ見る側がぜいたくになったのだと思う。かつては、
日本は世界には太刀打ちできないと考えられていたから、ワールドカップに出場する
だけで興奮できたし、世界の中位程度の相手との親善試合でもひと泡吹かせることが
できるかもしれないと期待に胸を膨らませた。しかし、今は誰もがワールドカップに
出場するのは当たり前と思っているし、そこそこの相手ならそれなりのゲームが
できるとも思っている。ついでにいえば親善試合はしょせん親善試合に過ぎない
ということもわかってしまった。ベネズエラチームには申し訳ないが、
ベネズエラごときの相手(弱いというわけではなく、ネームバリューがないということです)
との親善試合では熱くなれない体質になってしまったのだ。
では、もはや国中が熱に包まれるようなことはないかというと、必ずしもそうではないだろう。
ワールドカップに出場する程度では興奮できなくても、そこで強豪国をバタバタとなぎ倒し、
優勝できるかどうかという状況を迎えれば、かつての盛り上がりがよみがえるはず。
逆にいえば、それくらいの刺激がなければ、熱狂できなくなっているともいえる。
まあ、今回の南アフリカ大会でそんな状況を迎えることは万に一つもなさそうだが、
今後も本大会出場を続けていれば、いつかそんな日がやってくるかもしれない。
(『シゴトの計画』編集部)
ソース:シゴトの計画(02/06 00:00)
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