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「ファジアーノ、ファジアーノ」
満面に笑みをたたえたサポーターの大歓声がスタジアムにこだまする。劇的な逆転勝利に、観客の興奮はしばらく収まらなかった。
昨年8月5日、約9400人で埋まった桃太郎スタジアム(岡山市北区いずみ町)。
Jリーグ2部(J2)のファジアーノ岡山は名門・東京ヴェルディに前半0―2で敗色濃厚の中、後半立て続けに3点を奪って試合をひっくり返した。
こうした感動を味わえるホーム試合は、ほぼ2週間に1度開催。スタジアム前広場にはビアガーデンもでき、家族連れや若者でにぎわう。
「お祭りみたいで毎回わくわくする」。会社員崎原由美子さん(46)=同区桑田町=は新たな楽しみができたことを喜ぶ。
昨季は8勝12分け31敗でJ2の18チーム中最下位だったが、25戦あったホーム1試合当たりの入場者数は6162人で7位。
「身近にこれだけ盛り上がれるものはない」と会社員藤野崇さん(36)=新見市新見。
ファン層は広がり、昇格同期の栃木SC(ホーム1試合平均4706人)やカターレ富山(同3740人)を大きく上回った。
重要無形文化財
経済波及約41億円、雇用創出374人、税収約8千万円…。今季J1に昇格するベガルタ仙台が1年間で地域にもたらす効果だ。
日本経済研究所が昨年まとめた統計では「新たなコミュニティーができた」などの感想が並び、Jクラブは地域の重要無形文化財になり得る―と高く評価する。
岡山でも街が変わり始めた。その一つがホーム試合日に揺れるチームカラー・ワインレッド色ののぼり。
JR岡山駅西口から同スタジアムまでの通称「ファジロード」(約1・5キロ)沿いの店舗中心に約280本が並ぶ。
同駅西口のリットシティビルにはチームをPRする大型懸垂幕(幅8メートル、高さ12メートル)がお目見え。
のぼりが立つ奉還町商店街振興会組合青年部の畝本伸三部長は「人通りが増え、地域活性化の可能性を感じる」と言う。
(つづく)