10/01/22 15:16:39 0
消えゆくマスメディアとその後にくるもの ゲスト:佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)
あれこれといろいろな可能性を考えてみても、どうやらマスメディアはもうどうにもなりそうも
ない。新聞は発行部数と広告収入の落ち込み、テレビは視聴率の低下と番組の画一化、
低俗化に拍車がかかり、雑誌は廃刊が相次ぐ。しかも、マスメディアの報じている内容が、
ほとんど社会のニーズを満たせなくなっているという感覚は少なからず広がっているようだ。
成熟した社会にはもはやマス自体が存在しないのだから、いつまでもマスメディアが
存在できるはずがないという説明もあるが、それにしても昨年あたりからのマスメディアの
衰退ぶりを見るにつけ、いよいよそれが現実のものとなってきたとの感は否めない。
「2011年 新聞・テレビ消滅」の著者でジャーナリストの佐々木俊尚氏は、マスメディアの
崩壊はもはや避けられないと断言する。そして、それは既にマスメディアを支えてきた
社会や技術の構造そのものが変わってしまったからに他ならないと言う。
確かに今日のマスメディア衰退の直接的な原因は、広告収入の落ち込みにある。
景気の低迷やインターネットの台頭も、メディアの経営状態には少なからず影響を
及ぼしているだろう。しかし、佐々木氏は、新しい技術の到来でこれまで垂直統合に
よって高い収益を得ていた従来のビジネスモデルが完全に破綻した以上、仮に景気が
持ち直したとしても、マスメディアの衰退に歯止めがかかることはないだろうと言うのだ。
佐々木氏の解説はこうだ。これまで番組や記事などの(コンテンツ)とそれを載せる
器(コンテナ)としてのチャンネルや新聞の紙面、そしてそれを運ぶための電波や宅配網
などの伝送路(コンベヤ)の全てを押さえていたマスメディアが、新しいメディア構造の中で
コンテナ部分をヤフーやグーグルといった新興ネット企業に奪われた段階で、勝負は付いた。
(>>2以降へ)
ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局
URLリンク(www.videonews.com) (動画あり)
2:ミットモナイト▲φ ★
10/01/22 15:17:20 0
(>>1より)
コンテナを押さえられれば、これまでマスメディアの力を支えていた「希少な伝送路を押さえて
いることの優位性」が全く意味のないものになってしまうからだ。佐々木氏は「これからの
メディアはコンテナを制する者がメディアを制する時代」と解説する。つまり、マスメディアの
真の敗因は、従来のメディアの力の源泉とされたコンテンツと伝送路の2つに固執し、コンテナ
という新しい主戦場に戦線を移動させることができなかった点だと佐々木氏は言うのだ。
それでもマスメディアにはこれからもコンテンツ制作者(CP)としての一定の価値は
残るかもしれない。しかし、いちCPに過ぎない企業が現在のような高コスト構造や
大きな図体を維持し続けることが不可能であることは明らかだ。仮に生き残ることが
できたとしても、そこで生き残ったメディアはもはやマスメディアたり得ない。
その意味で、佐々木氏はマスメディアの終焉を断言しているわけだ。
しかし、マスメディアが消滅した時、マスメディアがこれまで果たしてきた「世論の形成」と
「権力の監視」という2つの機能はどうなるのだろうか。この点についても佐々木氏は
楽観視しているという。これまでマスメディアが担ってきた世論形成の機能はネットでも十分に
担えるし、それをささえる新しいサービスも続々と登場している。一方の権力監視については
そのニーズがあれば、必ずそれを供給する者が現れるのが市場原理だと佐々木氏は言う。
実際に新しいメディアの息吹はいたるところに見られる。例えば、これまで政治報道は
自民党、官僚、マスメディアが三位一体となって世論形成を行ってきたが、今や鳩山首相
自らがツイッターを使って有権者と直接やりとりする時代に入っている。マスメディア以外の
メディアにも記者会見を開放した省庁では、記者会見のインターネット中継はもとより、
フリーのジャーナリストが記者会見をツイッターで中継し、一般の市民がこれにコメントを
返して議論が沸騰するようなことまで始まっている。他のあらゆる業界と同様、メディアの
世界でも中抜きが始まっているのだ。政治と世論がダイレクトにつながれば、マスメディアが
その存在価値を失っていくのは当然のことだった。
(>>3以降へ)
3:名無しさん@恐縮です
10/01/22 15:17:29 fuYvgaTz0
じゃあ、ゲスト:佐々木俊尚氏(ジャーナリスト)は失職してしまうんだなw