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マリー・オリギンさん 【あの人は今こうしている】
鳩山政権、岡田ジャパンの行く末について占ってもらったところ…
占いは「当たるも八卦（はっけ）、当たらぬも八卦」。だが、この人は的中また的中、
“当たり屋おギン”と呼ばれた。７０年代、マスコミに引っ張りだこだったマリー・オリギンさんだ。
黒ずくめの妖（あや）しい雰囲気から発せられる「ご託宣」は妙に説得力があったが、
最近は見かけない。今どうしているのか。
会ったのは新宿区内にある事務所。部屋には香のにおいがかすかに漂っている。
「一昨年の９月、ここに引っ越してきました。何かことが起こるたびに引っ越しを繰り返し、
これで４回目ですか。自分のことを読むってなかなか難しいですね」
ワンロールのヘアスタイルに黒ずくめ。相変わらず妖しい。
「仕事に関してはマイペースです。去年１１月、１０年ぶりに『自分にかける魔法』
（毎日コミュニケーションズ）って本を出し、ちょっと疎遠だった友人に贈ったところ、今は
あまり世間に顔を出してないせいか、“アンタ、まだ生きてたの”って言われました、ハハハ」
もちろん、個人鑑定もやっている。
「年頃のお嬢さんたちの恋愛・結婚占いが多いですね。ユニークな相談者としては古くから
お付き合いがあるお医者さんとか自然科学系の先生などもいらっしゃる。みなさん、なぜか
占いがお好きなんですよ」
さて、オリギンさんがテレビや雑誌で大活躍したのは７０年代。
「マスコミデビューは６０年代後半に、去年亡くなった三遊亭円楽さんが司会をされてた
『おしゃれジョッキー』（日テレ）って番組でした。その後は『１１ＰＭ』『２３時ショー』などの
深夜番組から『ぎんざＮＯＷ！』といった若者向け番組までいろいろ出た。雑誌も
５、６誌掛け持ちしてたんじゃなかったかな」
レコード大賞受賞を５年連続的中させたことから“当たり屋おギン”と呼ばれ、
文化人からも愛された。
「赤塚不二夫さん、川上宗薫さん、遠藤周作さん、向田邦子さんなどに可愛がっていただきました」
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2010年1月5日発行の日刊ゲンダイより