09/12/31 08:42:08 nNd4Roib0
ジョニー大倉のインタビュー記事より
彼は誰よりもプライドが高いうえに、猜疑心が強く、
他人に対して容易には心を開こうとしない男でした。
社会的な成功を得るためには平気で人を切るし、金銭面もシビア。
自分の為なら、他人を犠牲にすることは厭わなかった。
デビューして間もない頃、彼は大変お世話になったスタッフに対して、
「俺たちの人気を利用しているに違いない」と疑いはじめ、
結果的にその人は離れていきました。
僕はその頃から、誰を信じていいのか、何をしていいのかわからなくなってしまいました。
また、彼は自分の曲を少しいじられただけでも、烈火のごとく怒りだしました。
いくら「こういうふうに変えたほうがいいのでは」と丁寧に説明しても、
聞く耳を持とうとしない。僕はデビュー直後から
「これではついていけない」と思っていましたが、
始めたばかりなのに「やめる」とは言えない。
以降、ずっとそんな葛藤が続いたのです。
僕は毎日、矢沢の言う社会的成功論を聞かされているうちに疲れ果ててしまった。
特に人気がブレイクしてからは「なぜ、そこまで人を傷つけてカネにするのか。
僕にはできない」と悩む日々でした。でも、彼にはことあるごとに
「世の中に負けるなよ、お前は甘いんだ」と言われたものです。
そのうち、僕は何もしなくなりました。悩みが蓄積して、神経衰弱になってしまったのです。
そのため、僕は2ヶ月間休んだのですが、
矢沢は「お前は弱い男だ。この業界にいるべきじゃねえ。もう戻ってくるな」
と言い放ちました。
『キャロル』の解散を話し合った時、矢沢はこう言いました。
「あと一年、頑張ってみないか。そうしたら蔵が建つぜ」
もちろん拒否しました。そして、解散してから何年もの間、彼とは接触しませんでした。
この28年間で3回くらいしか会っていません。
おかしかったのは、僕が俳優に転身した後、解散以来初めて顔を合わせた時です。
彼は僕を見かけるなり、開口一番、「この前の2時間ドラマのギャラはいくらだ?」
と聞いてきた。
ああ、彼は何も変わっていないんだなあと思いましたよ。