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ちょっと酒が入ると、普段はクチにできないグチもポロポロ出てくるのは、
サラリーマンだけじゃない。忘年会のハシゴで酔いが回ったある阪神ＯＢ。
馴染みの店でこう一席ぶったという。
「来季の阪神のメンバーはどうなると思う。城島がマスクかぶって、一塁はブラゼル。
三塁新井やろ。二塁は関本、平野の併用だわな。遊撃は鳥谷も動かん。レフト・金本、
赤星が抜けたセンターにはマートンいう助っ人が入るらしい。ならばライトは桜井、
葛城の併用か。このうち生え抜きは鳥谷、関本だけやぞ。相手投手が右腕で、
二塁に平野、ライト葛城ときてやな、先発のマウンドに下柳が立ったら鳥谷しか
純血選手はおらん。これまで金満補強いわれた巨人の方が、坂本や松本に亀井
なんてヤツがしっかり育っとる。若手を育成する力ないというたらそれまでだが、
外様と助っ人ばかり集めて勝っても、ファンはおもろないやろ」
至極ごもっとも。
かつて巨人は資金力にモノをいわせ、他球団から落合、広沢、清原、石井浩、
江藤、ペタジーニ、ローズといった４番打者ばかりを集めて巨大戦力を誇っていた
ことがある。それでも毎年優勝できずに、虎ファンは大いに留飲を下げていたものだ。
阪神は来季、巨人ファンの酒の肴にされるかもしれない。
（日刊ゲンダイ2009年12月19日掲載）
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