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今季限りで退団するＦＣ東京の元日本代表ＤＦ茂庭照幸（２８）が１２日、味の素スタジアムで
開かれたファン感謝イベントで、愛するクラブ、ファン、サポーターに別れを告げた。
訪れた約７０００人を前に、茂庭は紅白戦でハツラツとしたプレーを披露し、決別の
あいさつでははなむけの「モニワコール」が送られた。
最後のあいさつ。青赤党から惜しみない拍手が降り注がれると、緊張の顔がほころんだ。
同じく退団する佐原、近藤らは声を詰まらせ、涙をこらえたが、茂庭は最後まで胸を張り、
堂々としていた。
「最後の試合が味スタで、素晴らしい仲間と素晴らしいファンの前でできたことに感動して、
感謝しています。まだ次（のチーム）は決まっていませんが、どこでサッカーをやっていても、
ここでやってきたことを忘れずに、またはい上がってきたいと思います」
おそらく、２度と青赤のユニホームに袖を通すことはない。だから、躍動する姿を見せたかった。
涙はない。激闘を繰り返した「ホーム」で笑顔を振りまいた。
同じ２８歳の石川から花束を贈られた。石川の目は赤くにじみ、うっすらと涙がたまっていた。
「半べそをかいてきたので、『泣くな』と言いました」。
小学時代から対戦してきた戦友であり、親友である。言葉にしなくても、思いは伝わっている。
戦力外を通告され、折れそうになる心があったという。「正直、悔しいという気持ちでしたが、
それ以上に支えてくれた人の顔が思い出された。いろいろな出会いが自分を成長させてくれた」
今後は移籍先を探すが、「どこに行っても、オレはオレ」。
言葉通り、はい上がってくるだろう。もしかしたら、東京の前に立ちはだかるかもしれない。
茂庭は、石川にこう伝えたそうだ。
「まだ、オレは終わってねぇよ」－。
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今季限りでの退団が決まり、ファンとともに「モ・ニ・ワ」ポーズをする茂庭
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