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「育成の巨人」代表が岡田前阪神監督に頭を下げた
ファン離れとドラフト対策で背に腹は代えられず
●延々2時間
「阪神は、井川(現ヤンキース)や浜中(オリックス)、藤川、関本など、高卒選手がたくさん
活躍している。岡田さんは二軍監督時代にどんな指導をしていたのか、どうすれば若手が
伸びるのか。ぜひともご指南をいただきたい」
今年の春、巨人の清武球団代表が阪神を退団したばかりの岡田前監督に頭を下げたという。
宮崎でWBC日本代表がキャンプを張っていたときだ。
話は約2時間。清武代表は岡田前監督を質問攻めにして、根掘り葉掘り阪神の若手育成の
ノウハウを聞き出したという。
岡田前監督は後日、親しい知人に、「ユニホームを脱いだばかりの自分からも何かを
吸収しようという姿勢に、巨人の育成重視は本気やなと思った」と話していたという。
巨人は昨年、高卒2年目の坂本が遊撃のレギュラーとして全試合に出場。今季は不動の
1番として7年ぶりの日本一に貢献した。05年の育成ドラフトで入団した山口も昨年新人王となり、
今季は最優秀中継ぎ投手として年俸は1億円の大台にのった。今季の新人王も、育成出身の
巨人松本だった。
●シビアな視線
長嶋監督が指揮をとった90年代、巨人は落合、広沢、清原、石井浩郎など、FAや
トレードで他球団の強打者を次々に獲得。その後も江藤やぺタジーニ、ローズ、小久保、
ラミレスといった長距離砲を取りまくり「4番コレクション」などと揶揄された。
それでも90年以降、巨人が日本一になったのは今回が4度目。札束積み上げての
大型補強にファンは逆に愛想を尽かし、巨人戦の地上波での視聴率は右肩下がり。
今年の地上波での巨人戦中継は昨年の61試合から32試合に半減した。
ある球界関係者が言う。
(>>2以降へ)
2009年12月11日発行の日刊ゲンダイより