09/12/12 06:04:52 ICPkWpDf0
とすると、これは、視聴率がどうしたとか、スポンサーがどうのと
いった問題ではない。野球という文化の、基礎となっているイディ
オム(慣用句)が、丸ごと無効化した最終段階にどのような対応を
すべきなのかという、終末医療の問題である。
結局、文化には寿命があるということなのかもしれない。言い換え
れば、ごく一部の例外を除いて、スポーツや音楽の流行は、ひとつ
の世代の人間たちの生き死にと運命をともにするものなのだ。だか
ら、B.B.キングとともにブルースが滅び去り、マイルスの死にタイ
ミングを合わせてジャズが行き過ぎ、オレら五十代の人間たちの
肉体的摩滅とともにロックが滅亡しつつあるのと同じように、野球
もまた、表舞台から去っていく運命にある、と。
ひどい結論になった。なるほど。この話題に、誰も触れたがらなか
った理由が、最後になって明らかになった。要するに、野球につい
て語る人間は、自分たちが時代遅れであることについて語ることに
なるわけだから。