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人気、実力を兼ね備えたイチロー外野手（マリナーズ）の米大リーグ入りは、移籍した
２００１年当時、日本球界にとって大きな痛手といわれた。２年後には、イチローと並ぶ
スター、松井秀喜外野手（ヤンキースからＦＡ）も海を渡った。中心選手の相次ぐ流出に、
ファンの野球離れが強く懸念された。
２００４年の球界再編騒動を機に、各球団が地道なファンサービスに取り組むなどした
結果、今季まで毎年、プロ野球全体の観客数は増え続けてはいる。ただ、松坂大輔投手
（レッドソックス）らを含めたメジャー組の活躍に目が引きつけられ、国内球界には、
スーパースターが減った“盛り下がり感”が否めなかった。
こうした空気を、ほかならぬイチローが変化させた。今年２月１６日から宮崎のサンマリン
スタジアムで行われたワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）の日本代表候補合宿。
「王座を守るのではなく、奪いに行く」とＷＢＣ連覇に意気込むイチローは、最初のランニング
から先頭に立ってチームを引っ張った。球場はファンであふれかえり、イチローが動くと
人波も動いた。
ＷＢＣの序盤戦は不振を極めたものの、宿敵・韓国との決勝戦では、延長十回に勝ち越しの
２点適時打。日本中のファンの記憶に深く刻まれる歴史的な一打を放った。９月１３日には
メジャー史上初となる９年連続２００安打の偉業も達成した。
ソース
URLﾘﾝｸ(sankei.jp.msn.com)
（続く）