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プロ野球 日本代表はカネ儲けの道具か
オーナー会議で「4年間で20試合やれば20億円」
●「世界一フィーバーをもう一度」
はたして思惑通りいくのか。18日に行われたオーナー会議の席上、日本代表の常設と、
代表戦の定期開催が提言された。10年度から13年春までに、フル代表や若手代表による
国際試合を4年間で20試合程度行い、およそ20億円の売り上げを試算しているという。
巨人の滝鼻オーナーは、「サッカーとは違い、野球は代表チームの常設は難しいが、
日本人はナショナルチームが好きだからステージを多くつくりたい」と意気込んだが、
その背景にはNPB(日本野球機構)の財政問題がある。
08年度(09年9月期)の決算は3200万円の赤字。これも、WBCでの優勝賞金(約3億円)
などがあったからで、大会自体がない来年度の赤字は、3億円程度に膨らむとみられている。
たしかに代表試合を定期的にやれば、「世界一のフィーバーよ、もう一度」と選手の日の丸への
意識が上がり、チームの強化につながるメリットもあるだろう。
が、NPBや巨人が代表常設に積極的な一方で、他の11球団のトーンは必ずしも高くは
なかった。中日の白井オーナーが「選手会の調整や公式戦との兼ね合い、故障の補償など
いろんな問題がある」と話せば、さる球団幹部は「常設となれば、試合数を減らすなど、
球団の負担が増える。ハイそうですか、とは簡単には言えない」と渋い表情。対戦相手や
日程、選手会との調整など、多くの障害がある以上、及び腰にならざるを得ない。
さらに言えば、そもそも代表戦だけで本当に20億円ものカネを稼げるのか。
●「見に行きません」
「代表の試合といわれても興味がないし、まず見に行きません」と断言するのは、
野球ファンの吉川潮氏(作家)。
「日本が代表チームをつくっても、他に代表の常設国がないのに、いったいどこで誰と
やるというのか。米国がメジャーリーガーを集めて最強チームをつくるとも思えず、
せいぜい韓国、台湾、中国などアジアの国同士で対戦することになる。
その程度の試合を見に行く人も少ないでしょう。捕らぬタヌキの皮算用ですよ」
(>>2以降へ)
2009年11月19日発行の日刊ゲンダイより