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18日、都内ホテルで行われたオーナー会議(後藤高志議長=西武オーナー)で、毎年、
日本代表チームの試合を開催する案が出された。日本野球機構(NPB)の財政危機対策だ。
が、WBCでの日本代表景気にあやかろうとするのは危険だ。
「機構の(平成)20年度(10月1日~平成21年9月30日)の決算は7月には2億8000万円の
赤字が見込まれたが、3200万円に圧縮された。が、厳しい財政状態は変わらず、21年度は
3億円の赤字が見込まれている」。後藤議長は、厳しい日本野球機構の財政状態をこう明かした。
その赤字解消対策の一つが、事業委員会が提言した毎年、日本代表チームが国際試合をする案だ。
2億8000万円の赤字見込みが3200万円に圧縮されたのは、西武と巨人の昨年の日本シリーズが
第7戦まであったのと、WBC優勝の賞金310万ドル(選手と折半)のおかげ。日の丸人気に便乗。
4年後の次回WBCを待つことなく、毎年、日本代表チームの国際試合開催で赤字解消という案だが、
問題は山積している。
WBCに選手を1人も派遣せずに批判された中日・白井文吾オーナーは「監督、選手をどう選ぶのか。
選手会はどうするのか。今後、詰めていかなければいけない」と問題点を指摘した。
確かにフル代表にするのか、年齢制限を付けたものにするのか、選手会が了承するかなど、
具体的に事を運ぶには数々の難題がある。中でも最大の問題は「肝心要のペナントレースに
影響が出たらどうするのか」という点だ。
日本代表バブルはあっけなくはじける。サッカー界の先例がある。ジーコ監督時代のサッカー日本代表は
金のなる木だった。テレビ局は大争奪戦で放映権料は高騰。スタンドはいつも満員。
グッズは面白いように売れる。が、その一方でJリーグは観客動員とは裏腹に人気は低迷。
日本代表チームの試合以外、新たなファン獲得につながらず、そして、そのうちに代表人気も下落した。
連覇したWBC日本代表人気を当て込んで、毎年、国際試合をやれば、赤字解消間違いなしというのは
近視眼的な発想だ。サッカー界のたどった道を歩む前に挫折する可能性が大きいだろう。
(続く)
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