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“世界の原”が、手品のような一手を繰り出した。
7回無死一、三塁。打席の木村拓が、初球ですかさずバットを寝かせた。
スクイズだ!と誰もが思った瞬間、木村拓が倒れ込みながら豪快に空振りした。
三塁走者は動かず、一塁走者の阿部だけが悠々と二塁を陥れた。
偽装スクイズで二、三塁。1死後、日本ハムが左腕の林から右の江尻にスイッチした。
ここでも指揮官は動く。代打・大道に代えて李承ヨプを送り出した。
ここで切り札の大砲が中前適時打。この1点が効いて、巨人が日本シリーズ通算99勝目を飾った。
ファンの声援に応える原監督 試合後の原監督は、偽装スクイズのサインだとは決して認めなかった。
「スクイズで、タク(木村拓)が空振りしたと思ったら、結果的にはよかった。
僕がタネ明かしをすることではない。みなさんで(考えて)」と表情を変えなかった。
戦いは始まったばかり。初戦の勝利だけでスキを見せるわけにはいかない。
打者がわざと空振りすることで、スタートを切った走者の二盗を助け、チャンスを拡大する作戦。
初球を見事に空振りした木村拓は「チャンスを広げられてよかった。
当てることができるんだから、当てないこともできますよ」と不敵に笑った。
足の速くない阿部が二塁に進んだことで、併殺になる可能性が極端に少なくなった。
「次の1点は、この試合の流れを引き寄せる1点だと思っていた」という李承ヨプも、思い切って打ち返すことができた。