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うつと闘い、「もう創作の意欲もなくなった」と遺書に書き残して命を絶った
加藤和彦さん。われらサラリーマンにとっても他人事ではない。
「ひと言で言うと、燃え尽き症候群。道を究めた人が陥りやすい。
このことで、同じように閉塞感を感じている中高年世代の後追い自殺が
増えるのではと警戒している」。そう指摘するのは精神科医で
ヒガノクリニック院長の日向野春総氏だ。
「ザ・フォーク・クルセダーズ」でポップス界に革新をもたらし、
サディスティック・ミカ・バンドでヨーロッパツアーをなしとげ、一時代を築いた加藤さん。
そうした成功体験を持つ人ほど陥りやすいのが、燃え尽き症候群だというのだ。
それも、ただ単に成功体験だけではなく、どこか屈折した気持ちがあると、
より症状が激しくなるのだという。
「仕事ばかりで家族を大事にしないモーレツサラリーマンの場合、
会長まで上り詰めた人は充実感があるのでならない。
副社長あたりで引退すると他に生き甲斐を失うことに加え、
『トップになりきれなかった』という悔しさで自分を責める。これが恐ろしい」(日向野氏)。
加藤さんの場合も、自分の指向する音楽が必ずしも今の音楽界の求めるものとは違い、
そこに路線の行き詰まりを指摘する声があった。
日向野氏は「首をつるというのは発作的に死を意識して行う飛び込みと違って
覚悟の上のこと。仕事の音楽で行き詰まったとして、その悩みを他の趣味で
解消する方法を持っていなかったのだと思える」とも。
サラリーマンの場合は、仕事だけでなく自分の時間を大事にすることが、
燃え尽き症候群によるうつ病を回避する上で一番大事なのだという。
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