09/09/07 09:49:11 0
バラエティー番組に倫理を問うべきか―。
長くテレビを悩ませてきたこの問題をめぐって、放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）の放送倫理検証委員会が早ければ９月末、意見を発表する。
視聴者の苦情が委員会に多数寄せられたことが発端だが、「結論を出せるのか」と冷めた目で見るテレビ関係者も少なくない。
▽性的表現や捏造
昨年９月の委員会。男性タレントが女性タレントの胸をもんだバラエティー番組への苦情を受け、委員から「下品だ」などの批判が噴出した。
その後もインターネットのブログを捏造ねつぞうした番組などが問題に。委員会は今年７月、
「放送局自身が定めた放送倫理基準に違反している事例がある」として、複数の番組を例示して意見を発表することを決めた。
問題視されたのは性的表現や事実の歪曲わいきょく。川端和治委員長は「あらゆる番組がバラエティー化している現状を踏まえ、バラエティー番組を重視した」と強調した。
▽ナンセンス
「事実誤認や極端なレッテル張りが増えているのは確か。不特定多数が見る以上、守るべき規範はある」。
音好宏おと・よしひろ上智大教授（メディア論）はバラエティー番組にも一定の制約があることは認める一方、「制作者の独創性を制限することになってはならない」と委員会にも配慮を求める。
制作者側には冷ややかな見方も。「オレたちひょうきん族」などの人気番組を手掛けた元テレビプロデューサーの横沢彪さんは
「お笑いは倫理の目をかいくぐるもの。倫理から検討するのはナンセンスに近い」と疑問を呈する。
別の民放関係者も「バラエティー番組批判は昔からずっとある。何年議論しても『こうあるべき』という基準は作れないだろう」と指摘する。
「バラエティーだけが特殊なものとされる恐れがある」「高みからものを言っているようにみえる」。委員会内部にも慎重な意見がある。
URLﾘﾝｸ(www.chugoku-np.co.jp)