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昨年9月、関東在住の平田彰文さん(仮名)に、私立校へ野球留学させた息子から電話がかかってきた。
「気持ちが悪い。吐きそうだよ」。ただならぬ様子を感じた平田さんはリンチを受けたことを聞き出し、
すぐ実家に帰るよう告げたが、息子は帰宅直後に入院。後に全身打撲などで全治50日の診断を受けた。
警察の調べによると、練習試合の合間の昼休みに釣りにいったことを他の部員にとがめられ、グラウンドで
暴行された後、部室でも殴られたという。結局この事件では8人が書類送検され、家裁は1人を保護観察処分
とする決定を下した。
実は事件を起こしたほとんどの部員が、新チームのベンチ入りメンバーだった。「強豪校には野球がうまければ
何をやっても許されるといった雰囲気がある。その体質に大きな問題がある」と平田さんは訴える。
日本高野連の審議委員会へ報告される不祥事のうち、部内暴力は昨年度約140件。全体の4位だが、
野球部以外の生徒らに対する部外暴力(170件)を加えると300件を超えて全体のトップとなる。
「野球部の寮で被害者を後ろ手に縛りあげ、『布団蒸し』と称してのしかかかる行為や、バッグに寮の食事の
食べ残しを詰めるといった陰湿ないじめがあると耳にします」。『斎藤世代-流しのブルペンキャッチャーが
見つめた青春』(NHK出版)などを著し、全国の高校野球事情に詳しいスポーツライター、安倍昌彦さんは語る。
その背景を「有名校の選手は精神形成にとって大事な中学時代、リトルやシニアで野球の技術指導しか
受けていない。その弊害が出ている」と見る。「電車で7人がけのいすを3人で占領し、食べ物を散らかす
部員もいます。『グラウンドだけでかっこつけるな。ユニホームを脱いだときこそスポーツマンでいてくれ』といいたい」
(つづく)
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