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日本のソーラーセイル機『イカロス』、帆の展開に成功
宇宙航空研究開発機構(JAXA)のブログと写真によると
[5月21日に打ち上げられた]小型ソーラー電力セイル実証機『IKAROS(イカロス)』の
セイルの展開は成功したようだ。太陽光のみを推進力とし航行するという試みが、大きく前進した。
[リンク先のブログによると、2次展開は9日に実施、10日に計画通りの運用を完了。
ただし、正式発表は11日とされている]
「これは宇宙での展開が成功した初めてのセイルだ。結果が分かるのはまだ数週間先だが
これをソーラーセイル(太陽帆)による航行に使用できれば画期的な出来事となる」と
惑星協会の代表を務めるLouis Friedman氏は述べた。
惑星協会は宇宙探索の推進を目的とした組織で、独自のソーラーセイル・ミッションの準備を進めている。
[惑星協会は2005年に「初のソーラーセイル宇宙船を打ち上げた(日本語版記事)が
打ち上げ用ロケットのトラブルで衛星軌道に乗れず失敗した。
現在、新しい太陽帆実証機「ライトセイル」プロジェクトを立ち上げている]
ソーラーセイルは、セイル表面に衝突する光子の力を利用して探査機の宇宙航行を可能にするという技術だ。
光子がセイルの表面に衝突すると、跳ね返ることでその推進力をセイルに伝える。
個々の光子には大した推進力はないが、時間経過とともに推進力が増加していく。
燃料を所持する必要がないため、遠距離に向かう宇宙船への採用が期待される技術だ。
IKAROSのセイルは、一辺が14メートル。表面にアルミ薄膜を施したプラスチック製で
厚さ7.5マイクロメートル(0.0075ミリ)という信じられないくらいの薄さだ。
これはクモの糸よりわずかに厚いくらい、あるいは赤血球の直径とほぼ同じ厚みだ。